2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17GS0208
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柴田 一成 京都大学, 理学研究科, 教授 (70144178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻野 竜樹 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (00109274)
星野 真弘 東京大学, 理学研究科, 教授 (90241257)
藤木 謙一 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (20303597)
鵜飼 正行 愛媛大学, 工学部, 教授 (10036444)
関井 隆 国立天文台, 太陽天体プラズマ研究部, 助教授 (20332158)
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Keywords | フレア / コロナ質量放出 / 太陽風 / 黒点 / 磁気嵐 / 太陽宇宙線 / オーロラ / サブストーム |
Research Abstract |
1.太陽エネルギー解放過程の研究:京都大学花山飛騨天文台において、SMART望遠鏡やフレア監視望遠鏡のデータベースシステムを構築し、世界に向けて太陽全面Hα像データを公開した。また、SMART望遠鏡の太陽磁場観測精度をより高めるため、機器偏光測定装置を導入し、測定誤差の補正精度を向上させた。一方、CAWSESの一環としてのHαグローバル国際ネットワークの整備推進をはかるために、中国、ペルーを訪問し、共同観測プランを協議した。Solar-B衛星は無事打ち上げに成功し、「ひので」と名づけられた。それに合わせて、太陽データ解析センターの計算機および解析ソフトを整備拡充した。さらに、ひので衛星の観測した光球ベクトル磁場に基づいて、非線形フォースフリー磁場計算を行うことにより、X線で観測されるコロナ磁場形状を再現した。 2.惑星間シンチレーション観測による太陽風モデルの構築:太陽コロナ放出現象(CME)に伴う惑星間空間擾乱の3次元構造の解明を進めた。また、惑星間のシンチレーション観測によって得られた太陽風速度構造と太陽表面・コロナの諸物理量の比較を行い、観測的アプローチで太陽風加速機構の解明を進めた。 3.リアルタイム観測と宇宙天気図モデリング:太陽風と地球磁気圏・電離圏相互作用の3次元グローバル電磁流体力学モデルにおいて、より現実的な太陽風と惑星間磁場の構造変化を含められるようにモデルを拡張し、サブストームや磁気嵐イベントを選んでシミュレーションを実行して、観測と比較した。また、多次元可視化のためのバーチャルリアリティシステムを導入して、太陽風、磁気圏及び電離圏の特徴的な構造変化を理解し易いように、汎用性のある画像解析ソフトウエアを開発整備した。 4.バーチャル観測所:宇宙天気研究を目指した粒子やハイブリッドモデルの整備とスケール間結合の解明を推進した。地球磁気圏サブストームや太陽フレアに関連した顕著な現象、地球磁気圏と太陽風磁場のリコネクションの特性、地球磁気圏尾部で生成される高エネルギー電子の加速機構およびその輸送伝播過程について、衛星データ解析および理論シミュレーションを用いて、それらの物理機構を調べた。その結果をもとに、現実的な計算機シミュレーションモデリングを設計した。
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Research Products
(39 results)