2017 Fiscal Year Annual Research Report
地理・地図学習の視点からオリエンテーリングの学習の体系化
Project/Area Number |
17H00110
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Research Institution | 千葉県立千葉高等学校 |
Principal Investigator |
小林 岳人 千葉県立千葉高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 地図学習 / オリエンテーリング / 地理教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究目的…オリエンテーリングは学校教育において地理教育以外でも教科・科目の枠組みを越え多方面にわたってそれぞれの場面に見合った効果をもたらす。地理以外の授業、部活動、学校行事などそれぞれに見合ったテーマを伴うことができる。さらに、こうした中での実践は将来的に社会教育のなかでの活動につながることになろう。特に土地への興味という観点からは地図や地理に関しての生涯学習ともなる。オリエンテーリングの多方面での利用にあたっては学習の体系化が必要である。オリエンテーリングの学習体系・指導体系は競技的視点において研究が進められているほか、教育的視点において、野外活動の領域で行われている。ここでは地理・地図学習の視点からの学習の体系化を行う。 ○研究方法…授業での実践や分析とともに諸外国におけるオリエンテーリング指導に関する文献や実例を参考に学習体系を考えると、指導体系についての考え方は距離やコントロールの位置などのコース設定とともに実践の場所とその地図に大きく関係している。そこで、学校敷地の授業でのオリエンテーリング地図(1:2000)の他、授業以外の部活動生徒(顧問をしているオリエンテーリング技能と密接に関連する部活動=地理部)に対して近隣公園(1:5000)、自然公園(1:1000)と場所と縮尺を変えたオリエンテーリング地図にてそれぞれオリエンテーリングを実践する。 ○研究成果…オリエンテーリングの図式には二通りあり、1:4000程度の縮尺を念頭とし主に人工物に覆われた都市的地域対象のものと、1:10000程度の縮尺を念頭とし主に自然の森林地域を対象としたものがある。大縮尺から順に縮尺が変えていきつつ地図を利用することで、総描・転位・記号化などによって現地の地物が省略されていくことに学習者は気づき、その中で地図読図の技能を経験していく。導出された学習体系は、学習者に向けては効率的な学習方法、指導者に向けては指導体系となる。
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Research Products
(3 results)