2017 Fiscal Year Annual Research Report
歴史学習における博学連携のあり方について-教育改革に対応した学習システムの開発-
Project/Area Number |
17H00115
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Research Institution | 群馬県立桐生高等学校 |
Principal Investigator |
山田 精一 群馬県立桐生高等学校, 教員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 博学連携 / アクティブ・ラーニング / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は「学校教育と埋蔵文化財行政の連携」が停滞している現状に鑑み、学校教育の主軸として位置づけられている「教科教育」のカリキュラムの中に、文化財行政との連携が安定的に組み込まれることの重要性を指摘しているところである。本研究では、博学連携の一形態として「教科教育」領域における通常授業での「文化財行政」との連携の理論化を試み、それを機能的に果たすための学習システムを開発することを目的とした。 研究方法として、「教科教育」領域における通常授業と文化財行政との連携に関する実践事例・先行研究の分析を進めるのと同時に、日常的に実践されている通常授業(主に高校における科目「日本史」)を研究対象とし、教室内で質的調査における授業観察を実施した。そこで得られたデータを分析した結果、効果的な連携を行うために必要とされる要素(授業進度・教材開発・教員の意欲)を抽出し、「ICT」の利用と「主体的・対話的で深い学び(いわゆるアクティブ・ラーニング)」を組み合わせた学習システムが有効であることを確認することができた。また研究過程で、当初は想定していなかった部活動との連携についても考察を深める機会を得、教科教育のみならず特別活動を含んだ学校教育の複数領域において、望ましい文化財行政との博学連携を模索することができたことは、本研究の成果のひとつとして評価したい。また、本研究で開発された、「ICT」の活用と「主体的・対話的で深い学び」を組み合わせた学習システムは、学校現場の実状に即したもので、機敏に授業実践に活用することができる「即効性」を伴う点も、本研究の成果として評価できると考えている。
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Research Products
(1 results)