2017 Fiscal Year Annual Research Report
非接触型電流計を用いた中学2年理科電気分野のカリキュラムマネジメントと教材の開発
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17H00180
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Research Institution | 愛知県額田郡幸田町立幸田中学校 |
Principal Investigator |
近藤 史親 愛知県額田郡幸田町立幸田中学校, 教員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 非接触型クランプ電流計 / カリキュラム・マネジメント / 中学2年理科 |
Outline of Annual Research Achievements |
1 研究目的 中学2年理科では電気分野の学習を行う。電流の測定では、回路に直列に電流計を接続する必要がある。接続し直すことで、どこの何を測っているのかが分からなくなる生徒が多い。そこでクランプ電流計を用いることで、電流の数値に注目し、オームの法則を効果的に学習できると考えた。また、簡易的な直流クランプ電流計の開発を科学部の生徒が追究活動として行うことで、主体的な活動ができると考えた。 2 研究方法 科学部の生徒たちが、クランプ電流計の原理を調べ、販売業者に問い合わせを行うなどして仕組みを学んだ。調べたことから、装置の設計の概要を考えた。また、本物の直流クランプ電流計を分解した。同時にPIC等の電子工作の基礎を学んだ。センサーとコアの組み合わせをたくさん比較実験する中で、最適な組み合わせを見付けた。カリキュラム・マネジメントとしては、様々な回路の電圧と電流をたくさん測ることでオームの法則を発見するという授業の流れとし、数学科における中学1年の関数との関連を図った。 3 研究成果 科学部の生徒たちは、授業で生かせる装置を自分たちが開発するということで、意欲的に活動に取り組めた。また、高価な直流クランプ電流計を分解するという体験や、センサー部分が自分たちの設計と同じであったことに喜びを感じていた。自作装置でも電流の測定ができ、生徒たちの中に、もっと分解能を高めるためにはどうしたらよいかという次の目標が表れた。装置を用いて様々な回路の電圧と電流を測ることで、その結果から数値を比較し、オームの法則を導き出せることに喜びを感じている生徒がいた。さらに、オームの法則から導いた抵抗と、数学の一次方程式における変数との関連を見出す生徒も見られた。技術科1年と関連を図り、クランプ電流計の使い方に慣れ、理科における電流計の使い方との関連も扱うことで、より電流の数値に集中できるのではないかということも明らかになった。
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