2017 Fiscal Year Annual Research Report
国際バカロレア「知の理論」を活用した高等学校生物基礎・生物における教材開発
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17H00191
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
樋口 洋仁 広島大学, 附属中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 国際バカロレア / 知の理論 / 生物基礎・生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究の目的 ①国際バカロレア(以下, IB)のディプロマプログラム(以下, DP)で設定されている「知の理論(以下, TOK)」および「生物」の分析および授業研究を行う。 ②①をもとに, 高等学校理科(生物基礎・生物)における主体的・対話的で深い学びを目指す「アクティブ・ラーニング」教材の開発を行う。 ③開発した教材を元に授業実践を行い, 生徒たちに育成された力を検証する。 ④知識・技能の活用を目指す理科授業のあり方について実証的に論究する。 2. 研究の方法 まず, 理論的研究として, DPの「知の理論」および「生物」で扱われている内容と, 生物基礎・生物で扱われている内容を比較・分析した。また, IBの先進校である東京学芸大学附属国際中等教育学校で行われた授業研究会に参加し, 情報収集を行った。実践研究として, 「TOK」に基づく「アクティブ・ラーニング」教材を開発し, 高等学校生物および中学校の理科2分野において授業実践を行った。 3. 研究の成果 (1) 高等学校では「代謝」の単元の学習を通じ, 「光合成」, 「光の波長」, 「太陽エネルギー」に関する基礎的な知識・技能を習得させることができた。また, 「太陽エネルギーの有効活用」というテーマについて, 他科目・他教科での学習内容と関連させながらプレゼンテーションを行い, 生徒どうしで相互評価させ, 得られた知識や実験結果に基づく科学的な事実・根拠を活用して, 客観的かつ統合的な判断を行う機会を提供することができた。 (2) 中学校では「自然と人間」の単元において, 「外来生物」および「生態系」について教材開発・授業実践を行った。なお, 「生態系」の教材開発・授業実践にあたっては, 2019年度に広島県が開設する中高一貫校(DP導入予定)の教員と共同で行った。主に知識構成型ジグソー法を用いて, TOKに基づく「実社会の状況→知識に関する主張→探究段階」というアプローチでの教材開発ができた。
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Research Products
(1 results)