2017 Fiscal Year Annual Research Report
「小学校プログラミング教育」必修化に向けた地域教育コミュニティ活用の学習支援
Project/Area Number |
17H00208
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Research Institution | 八郎潟町立八郎潟中学校 |
Principal Investigator |
秋山 政樹 八郎潟町立八郎潟中学校, 教員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 小学校プログラミング教育 / プログラミング的思考力 / タブレット端末 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小学校で実施するプログラミング教育の内容・方法の準備段階として、地域の教育コミュニティを活用して、小学生のプログラミング的思考力を育成する学習プログラムの試行・検討による開発研究である。本研究は次の3つの研究から編成される。 第一は、学習プログラムの開発である。小学生が①生活で活用しているものの中にコンピュータプログラムが入り込んでいることに気付く学び、②アルゴリズムの工夫によってさまざまな仕事の効率をあげることに気付く学び、③簡単なアルゴリズムを自ら構築できるようになる学び、の3つのステップで展開する。 第二は、3つの学びのステップをたどらせるための教材アプリの開発である。具体的には、「宝かくしゲーム」と称するタブレット端末用アプリを開発した。このアプリを用いることで、小学生が楽しみながら体験的にプログラミングを学べるようになったことを確認した。調査対象児童がアプリで繰り返し命令を使って効率的にプログラミングできていたことから、その有用性を実証した。 第三は、開発した学習プログラムを小学校教員が実際に活用可能であるかの検証である。地域の小学校教員に実施した90分程度の研修会によって、ほとんどの教員がもっていたプログラミング教育の苦手意識を大幅に低減できることを明らかにした。加えて、教員研修プログラムづくりの課題を見いだすことができた。 以上のことから研究の成果として次の2つを示す。1)開発した学習プログラムとアプリ教材は、小学校4年算数「ものの位置の表し方」の授業として実施可能であると小学校教員の見解を得ることができ、小学校教員の実践に対する不安を一定程度取り除くことができた。2)開発した学習プログラムを大学及び大手企業の社会貢献事業を利用するNPO法人等の地域ボランティアと連携しながら試行することで、学習指導法の改善や新たな研究課題を見いだすことが可能となった。
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Research Products
(2 results)