2017 Fiscal Year Annual Research Report
技術者の基礎としての計測・手作業を見つめ直した実習プログラムの導入
Project/Area Number |
17H00231
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Research Institution | Yonago National College of Technology |
Principal Investigator |
大谷 文雄 米子工業高等専門学校, 技術教育支援センター, 技術長
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | アナログ計測 / 手作業 / 目測値 |
Outline of Annual Research Achievements |
物質工学科1年の物質工学基礎実験において、アナログ計測・手作業を取り入れたテーマを導入した。概要としては、様々な試料の長さ、直径、重さの目測を行い、ノギス及び電子天秤による実測値と比較させた。また、ペーパークラフトによる直方体の作製も行い、大きさから容積を比較させた。試料は塩ビ管、ガラス管及び真鍮線の3種類ずつとペーパークラフト用紙を使用した。 実験は1回分を使い、欠席を除く37名の学生に対し以下の手順で実施した。 1. 実験台に試料、ノギス以外の器具及び実験プリントを配布し、電子天秤を準備した。 2. 実験手順の説明を行い、学生には筆記用具及び電卓だけ実験台上に出させた。 3. 試料の長さ、直径、重さの目測をさせた。 4. ペーパークラフト用紙を用い、三角定規を使い目測により100mlの立方体を作製させた。 5. ノギス及び使い方の資料を配布し、ノギスの使い方をPowerPointで説明した。 6. ノギス及び電子天秤による試料の長さ、直径、重さの測定をさせ、目測値と比較させた。 7. ペーパークラフトで作製した立方体の大きさを測定させ、容積を計算させた。 8. 考察及び感想を書かせた。 ペーパークラフトでは長さの目測にてこずっていたため、使用する紙の大きさをA4判とヒントを与えた。結果としては目測値が実測値とがかなり違う学生がおり、特に長さより重さの方の値が2倍以上違う学生が数名いた。ノギスでの測定について説明したにもかかわらず、使用法を間違った学生もいた。学生からは難しい、楽しい、良かったという感想が多く聞かれ、ペーパークラフトに対する感想が多かった。 平成30年度からの物質工学基礎実験のテーマとして組み入れることも決まった。さらに、将来的に全学科共通の実習科目への導入につながればと考えている。 なお、本テーマの実施が、年度末に近かったため、本研究に関する発表は29年度中にはできなかったが、30年度中での発表を予定している。
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