2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H00269
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山田 毅 筑波大学, 附属視覚特別支援学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 3次元的学習 / 教材環境 / 触察教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
点字教科書における3次元的な学習では, 立体が点図及び点字などの2次元的な平面情報に置き換えられたり, 図そのものが削除されている学習教材が多く, 児童には負荷のかかる学習になっている。全ての児童に適切な教材環境を整えることが喫緊の課題となっていた。本研究は, 3Dプリンターにより児童が理解しやすい教材を簡便に作成できるようにしたものである。2次元的な触察では得られない空間の理解が, 3Dプリンターによって作成した教材を使用することによりイメージが3次元的になり高さを意識できるようになった。その成果を学会で発表し各学校の教材作成の技術の向上に貢献することができた。全国67校の盲学校では, 3Dプリンターの導入を進めようとしているところであり, 立体教材の作成と活用は重要な課題である。3Dプリンターを使った適時適切な教材作りは, 多様な障害を持つ児童にも有効でありとりわけ視覚障害教育の向上に貢献した。 (1) 対象 : 視覚障害のある児童 (2) 研究場所 : 筑波大学附属視覚特別支援学校小学部各教室 (3) 基本データの収集 : 先行研究調査及び現行教材の調査を行い適正な大きさの調査を行った。 (4) 基本データの解析 : 立体物の大きさを決めるための手の大きさ解析 (5) 開発と活用 1) 平面図の立体化を行う技術の開発 2) データの保存と汎化 (6) 教材の検証 : 児童が使用している状況の実態把握と改善点の修正。また, 使用者の意見を聴取し教材に反映。 (7) 活用 : 客観性を担保した教材を各学校へ情報を提供し活用を促した。 (8) 結果 本研究により, 教材作成を短時間で行なえるようになった。児童のニーズに応じた教材を適時適切に提供できるようになり学習環境を改善できた。
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Research Products
(1 results)