2017 Fiscal Year Annual Research Report
切削加工を行うことで加工学に加えて材料学も深く理解できる体験型システム
Project/Area Number |
17H00324
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Research Institution | Ariake National College of Technology |
Principal Investigator |
石橋 大作 有明工業高等専門学校, 教育研究技術支援センター, 技術系職員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 切削力 / 穴加工 / 切削加工 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究の目的】 機械加工でよく使用されている加工方法の穴あけ作業は, 簡単そうに見えるが穴あけを行う材料の種類や使用する工具(ドリル)の形状が加工時に発生する切削力やトルクにどのような影響を与えているのかを触感と視覚から捉える必要性がある奥の深い加工技術である. そこで, 直立ボール盤にスラスト・トルクを測定するシステムを設計・製作し, このシステムを用いて切削抵抗測定の実験を行った. 1切削抵抗値で感じる硬さ・2工具形状が切削加工に及ぼす影響・3予測式と実測値について4工具刃先の状況変化について・調べたことを報告する. 【研究方法と成果】 1) 硬さの異なる材料においての切削抵抗値の違いについて 材料成分の違う材料に一般構造用圧延鋼材(SS400)・鋳物(FC200)・アルミニウム合金(A5052)での実験を行った。素材が硬いという中でも, 穴あけ作業を行う時の切削抵抗値を目視で確認することによりそれぞれの成分の違いにより硬さや延性に特徴があることがわかる. 2) 形状・材質の異なる切削工具の穴あけ加工の切削抵抗値について 切削工具の先端形状がX・S・XR・R形と切削工具の材種にハイス・超硬を用いて実験を行った. それぞれの実験結果の値から工具先端形状の違いが切削抵抗値に与える影響を確認することができ, その工具先端形状がどのような材料や切削条件に適しているのかの指針を得ることができる. 3) 切削抵抗を予測式より求めた数値と実測値について 予測式からの値と実験結果の値に違いがあり, 切削工具の形状や材質が関わっていることの理解を深めることができた. 4) 工具刃先の状況変化について 被削材にアルミニウム合金(A5052)を用いた際, 切削工具に凝着が見られた. そこで凝着の前後で実験を行うことで凝着が切削加工に影響を与えていることが数値的に確認することができた.
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