2017 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット開発用基盤ソフトウェアROSを利用したロボット・メカトロニクス実習の検討
Project/Area Number |
17H00341
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
片山 雷太 神戸大学, 工学研究科, 技術職員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | ロボット / ROS / 実習教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
ロボットの研究を行うためにはロボットシステムを構成するロボットアーム, ハンド, 移動ロボット, 遠隔操縦, 自律移動, センシング, 画像処理, 制御理論などの多様な要素について理解を深める必要がある. 実験装置の構築にも制御盤, 電気回路の設計・製作や制御プログラムの実装など, ハードとソフトの両面において様々な知識や技術が要求される. 様々な学問を横断的に学び, それらを巧み統合する技術が求められるロボット工学分野は, 初心者が研究入門しづらい問題がある. 本研究の目的は, 研究入門のハードルが高いロボット工学分野における, 研究初心者に適した実習の検討である. 実習には近年世界的に利用が広まっているロボット開発用基盤ソフトウェアROSを導入し, 研究初心者が取り組みやすく, ロボット研究に必要な要素を幅広く学習可能な実習方法について検討を行った. 今回はミニトマトを収穫するロボットの構築を課題とし, 設定したルールの中で収穫ロボットを自由に設計から製作まで行う実習内容とした. 実習の最後には実際に収穫を行う競技会を実施し, 製作した収穫ロボットの設計等について振り返りを行う報告会を実施した. 実習に導入したROSの特長の1つである, アプリケーション開発を手助けする様々なライブラリ群を利用することにより, 少ない事前知識で比較的簡単にモーター制御やカメラ映像の取得など基礎的な要素から, 遠隔操縦や自律移動などの高度な機能も導入した収穫ロボットを構築することができた. 研究活動でも使用しているROSの環境を利用して, ロボットを構成する多様な機能を幅広く導入できたことから, 実習後の研究活動の土台となる知識・技術を習得するという目的を達成するための優れた実習を行うことができたと考えている. 今後もROSを利用したロボット実習を継続することを考えており, 実習ロボットの構成, ハード・ソフトの組立カリキュラムなど効果的な実習の進め方について検討を行いたい.
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Research Products
(1 results)