2017 Fiscal Year Annual Research Report
IoT社会を支えるスマートセンサの設計・試作環境の構築と提供
Project/Area Number |
17H00365
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
飛沢 健 豊橋技術科学大学, 研究支援課, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | IoT / スマートセンサ / LSI |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】 スマートセンサの開発は, 今後のloT(ありとあらゆるものが接続されたインターネット)社会を支えるセンシングの主役となるため, 製作環境の構築が急務である。スマートセンサとは, センサとLSI(Large Scale Integrated circuit)を一体化した高機能・高性能デバイスである。異種材料や特殊製造プロセスが必要なスマートセンサの開拓を行うことは, 異種材料が他の製品へ悪影響を及ぼさない検証が必要となるため, 企業ではたいへん困難である。スマートセンサは本学の環境で開発できるが, 様々な分野の研究者がスマートセンサを開発するには設計・試作環境が必要である。本研究では, スマートセンサの試作に必要な製作プロセス条件および設計に必要なパラメータを抽出して, 設計・試作環境をデータベース化することを目的とする。 【研究方法】 まず, 設計に必要なパラメータ抽出用のテスト素子(MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field EffectTransistor))を搭載した試作LSIを製作した。今回, 1枚のLSIサンプルで異なった条件の電気特性が得られるような工夫をした。試作LSI製作時の製造プロセス条件を可視化するため、製作したLSI上の膜厚の測定, および成膜・加工(エッチング)の工程ではモニタリング用のSiウェーハを一緒に処理する工夫をすることで, 製造プロセスのバラツキを考慮した条件の抽出を行った。 次に, MOSFETの電気特性を計測し, その結果をもとにSPICEパラメータ抽出用の専用ソフトウェア (Keysight(Agilent)Technologies社製 : IC-CAP)処理によって, Level 3の設計パラメータを抽出した。 【研究成果】 製造プロセスにおける各種薄膜の堆積レートおよびエッチングレートを確認し、まとめた。今回取得した製造プロセス条件, SPICEパラメータは, データベースとしてまとめ, ホームページにて公開できるような環境を構築した。今回構築したスマートセンサの試作環境のデータベースは, 様々分野の研究者に開発できる環境を提供することができるため, IoT社会を支えセンシング技術の創出に繋がると考えている。
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Research Products
(1 results)