2017 Fiscal Year Annual Research Report
ディープラーニング・ニューラルネットワーク教育用実験ツールキット
Project/Area Number |
17H00372
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小野 雅晃 筑波大学, システム情報系技術室, 技術専門官
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 畳み込みニューラルネットワーク / FPGA / 高位合成 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的 : 近年、ディープラーニング・ニューラルネットワーク(以下DNNとする)を使用したシステムの台頭が著しい。DNNはGoogle社の自動運転車などに使用されて話題となっている。DNNを手軽に利用できる教育用実験用ツールキットが望まれている。平成28年度、「ステレオ・カメラや超音波距離センサーを使用したロボットカー教育用実験キットの開発」で白線追従走行ができるロボットカー教育用実験キットを開発した。このロボットカー教育用実験キットを参考にしてディープラーニング・ニューラルネットワーク教育用実験用ツールキットを開発する。 研究方法 : 1. 白線に見立てた白ビニールテープを28cmの間隔で2本平行に床に貼り、その間にミニ・ロボットカーを置いて白線の写真を数十枚撮影した。なお、白線は直進路、角度を変えたカーブ2種類を作成した。 2. 写真を加工し、コントラスト変更やぼかし付加、ノイズ付加などにより、千枚程度に増やした。更に、その写真をずらして切り取ることにより数万枚規模に増やした。 3. 数万枚の写真を使用して畳み込みニューラルネットワーク(以下CNN)を学習した。 4. 学習したCNNを量子化し、精度を確認した。 5. C言語で記述し高位合成ツールを使用してIP化を行った。 6. FPGAにCNNを実装して、その結果によりミニ・ロボットカーが白線間を走行することを確認した。 7. 更に、FPGAにCNNを最適化して、6. に示したよりも速度が20倍に向上し、結果を得るまでの時間が1.9ms程度から90us程度に向上することを高位合成ツールにより確認した。 研究成果 : 白線間を走行するためのCNNをFPGAに実装して、実際にミニ・ロボットカーが白線間を走行することが確認できた。「実機の写真によるCNNを学習」、「推論の量子化によるCNNのFPGA実装」、「ミニ・ロボットカーにより白線間を走行」という一連の手順を実行できるので、教育用の実習キットとして最適である。
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Research Products
(1 results)