2017 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート柱に水平方向の圧縮力を作用させることによるひび割れ低減効果の検証
Project/Area Number |
17H00395
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
丸山 健太郎 長野工業高等専門学校, 技術支援部第三技術班, 技術職員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 鋼棒埋め込み / 部材軸測方向圧縮力 / プレストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では, 鉄筋コンクリート柱に水平方向の圧縮力を作用させることによるひび割れ低減効果の検証をするために, まずRC柱の作製を行った. RC柱は1辺150[mm]の正方形断面, 部材軸方向の長さを900[mm]. 主鉄筋は直径13[mm]の異形棒鋼(材質SD295)4本をかぶり厚さ25[mm]の位置に配置し, 直径6[mm]の丸棒鋼(材質SR235)で作製した帯鉄筋を200[mm]間隔で配置した. RC柱に水平方向の圧縮力を作用させるにあたり, 以下の治具を用いた. 直径23[mm]の孔を有する厚さ6[mm], 断面寸法が100[mm]×100[mm]の鋼板(材質SS400)と, ボルトとして使用する両端40[mm]をねじ切り加工した直径19[mm]の丸鋼棒(材質 : SR235), およびナットの3つであり, 極めて簡単な構造である. 水平方向の圧縮力を導入する施工過程を次に記す. まずRC柱の中央部より上下200[mm]の位置に, 部材軸と直角な方向で, 各々の孔が直交するよう直径25[mm]の孔を部材側面に削孔する. この孔へ両端ねじ切りをした鋼棒を挿通後, 空隙にグラウト材を注入する. なお, グラウト材として水セメント比(W/C)が30%のセメントペーストを用いる. 鋼棒の両端に鋼板を設置しボルトに200[N・m]で締め付けることで, RC柱へ水平方向圧縮力を導入する. 部材表面のコンクリートと鋼板との接触を均一にするため, RC柱と鋼板の間に, 天然ゴム製マットを設置する. また, 鋼板とナットの間には平ワッシャーを配置する. ボルトに200[N・m]のトルクを作用させたRC柱と, 比較のため無垢なRC柱, 鋼棒を埋設したのみのRC柱も用意し, 3種類の試験体に対して静的載荷試験を行い, その際のRC柱に生じる水平ひずみを測定および, 破壊時のひび割れ幅の確認をし, 評価を行った. 実験の結果より, ボルトに200[N・m]のトルクを作用させたRC柱に生じる水平ひずみと, 最大荷重とのひび割れ幅が抑制されることが確認できた.
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Research Products
(1 results)