2017 Fiscal Year Annual Research Report
車載型映像記録装置で作成された映像からの俯瞰映像作成手法の開発
Project/Area Number |
17H00422
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Research Institution | 刑事部科学搜査研究所 |
Principal Investigator |
鈴木 健一郎 刑事部科学搜査研究所, 茨城県警察本部, 地方公務員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 車載型映像記録装置 / 俯瞰映像 / ドライブレコーダー |
Outline of Annual Research Achievements |
交通事故は一瞬にして人の幸せを奪いとる。交通事件捜査において、防犯カメラや車載型映像記録装置(以降ドラレコと称す)などの普及に伴い、交通事故発生時に記録された映像から衝突状況の推定依頼が増えている。交通事故捜査において採取される映像は多種多様であり、解析に苦慮することが大変多い。中でもドラレコに映った対象車両の挙動や速度推定については①路面標示により位置を推定する方法②映像を再現して推定する方法などがあるが、いずれも多大な時間と労力を費やす割にはあまり良い結果を得られないことが多い。 前年度は記録装置や設置状況によらない、衝突実験映像に映った基準標示(1メートル格子標示)から俯瞰映像を作成することにより、ドラレコに映った対象車両の挙動推定を行った。 本研究では、基準標示を用いて実際に道路を走行して得られた映像からの俯瞰映像作成を試みた。 基準標示から俯瞰映像を作成するプロセスを用いて実際に道路を走行して得られた画像からの俯瞰映像を作成することはできた。しかし、①基準標示以外の代替基準となる路面標示を見つけることができなかったため、基準標示が映っていない映像からの俯瞰映像作成ができなったこと②車両のローリング、ピッチングおよびローリングによる映像のぶれに起因する俯瞰映像のゆらぎに対する検討ができなかったこと③特にドラレコ奥行き方向の分解能の不足による俯瞰映像に粗さがみられること、などから速度推定に耐えうる俯瞰映像を作成するにはまだ課題が山積している。 今後は、本成果をもとに更に作成手法の改良を進め、事件捜査に耐えうる画像処理方法の確立を目指していく。
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Research Products
(1 results)