2017 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H00437
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関藤 守 東京大学, 大学院理学系研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 相模湾 / 中深層 / プランクトンネット |
Outline of Annual Research Achievements |
調査は2017年9月25日、2018年2月8日、2月23日、3月28日の、秋季、冬季、春季に行った。それぞれの調査において生殖巣が発達している中深層生物は確認できなかったが、2月の調査では保育中のオオタルマワシが多数採集された。 採集された生物は、カイアシ類や各種幼生などの微小な甲殻類から、アミ類、エビ類や端脚類などの節足動物門、オヨギゴカイ科などの多毛類である環形動物門、ウキツノガイ属やマメツブハダカカメガイ属などの翼足類、イカ、タコなど頭足類を含む軟体動物門、軟クラゲ類、剛クラゲ類、管クラゲ類などのヒドロ虫綱や冠クラゲ類などの刺胞動物門、カブトクラゲなどの有櫛動物門、ウニ類幼生やクモヒトデ類幼生などの棘皮動物門、ヤムシなどの毛顎動物門、ウミタルやオタマボヤなどの被嚢動物亜門、ヨコエソ科やハダカイワシ科、シギウナギ科、ワニトカゲギス目などの脊索動物門など多数採集され、水深200m付近より水深500m付近での採集の方が多様な生物が採集される事が分かった。特にカムリクラゲ目やコウモリダコ属の一種、シギウナギ科やワニトカゲギス目の魚類など、近年本実験所において採集されたことの無い種は水深500m付近に生息し、本調査方法において採集可能であると判明した事は大きな成果であった。この様に多様な生物が採集され、本実験所において行われる臨海実習や各研究者への生物提供も十分可能である事が判明した。採集された生物の主な種は固定して保管してあり、研究者へ提供できる状態にしてある。刺胞動物及び介形虫類の研究者には、サンプルの提供を行った。 撮影した生物画像はファイルにまとめ本実験所採集室内に置き、随時閲覧可能な状態とした。京都大学や東京大学にて行われた研修会議や技術発表会では、口頭発表やポスター発表並びに画像ファイルの展示を行った。どちらも多数の参加者に興味を持たれ、中深層生物へのより一層の理解を深める事ができた。
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Research Products
(7 results)