2017 Fiscal Year Annual Research Report
森林作業道作りにおける表土や広葉樹を用いた応用土工の理解を深めるための教材開発
Project/Area Number |
17H00455
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
菊地 智久 岩手大学, 農学部附属寒冷フィールドサイエンス教育研究センター, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2017
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Keywords | 林業 / 作業道 / 教材 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究目的 森林作業道作りにおける、盛土の早期緑化のための応用土工には様々な工法があるが、表土や広葉樹伐根を用いた応用土工は立体的で複雑な構造の盛土を作るため技術的な難易度も高い。しかし正確に施工すれば、無機質土のみを使用した基本土工に比べて施工後における盛土の緑化スピードが飛躍的に向上し、雨水による浸食にも耐えうる充分な強度を保つことが可能である。そこで本研究では、盛土緑化を促進させるための応用土工に特化した分かりやすい教材を開発し、若手林業従事者のスキルアップの一助となることを目的とした。 2. 研究方法 各地で独自に作成している作業道作りの教材を入手し、岩手大学で行っている指導方法と照らし合わせた。また研修生への聞き取り調査を行い、盛土の早期緑化を促進するための応用土工のテキストを作成した。これを元に下記研修を2回開催した。 ○森林作業道作設オペレーター研修(9月12日~15日、研修生5人) ○フォレストワーカー研修(10月24日、研修生26人) 3. 研究成果 応用土工技術が上手く伝わらない要因として、研修生の技量不足やプログラムの時間的制限、そして自己流への執着や回帰があることが分かった。そこで盛土緑化のための応用土工の種類を、求められる技術レベルによって5段階に分け、研修生それぞれが目標を設定しやすいように指導した。短い研修内で有効に伝えるためには、研修生の技量や知識に応じて指導するという柔軟さと共に、後日テキストを用いて技術を確認したりアフターフォロー出来るようなシステムが必要と考えられた。今回の研究結果は2017年度信州大学実験・実習技術研究会において、「森林作業道作設オペレーター育成研修における表土や広葉樹伐根を用いた応用土工の理解を深めるための指導方法」というテーマで発表を行った。
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Research Products
(1 results)