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2017 Fiscal Year Annual Research Report

科学捜査におけるヒトインスリン及びインスリンアナログの質量分析法の開発

Research Project

Project/Area Number 17H00548
Research Institution兵庫県警察本部 刑事部 科学捜査研究所

Principal Investigator

永見 信正  兵庫県警察本部 刑事部 科学捜査研究所, 警察研究職員

Project Period (FY) 2017
Keywordsインスリンアナログ / 質量分析 / MALDI-ISD
Outline of Annual Research Achievements

【背景】
社会的反響の大きいインスリン製剤を使用した殺人事件や交通事故の発生に伴い、迅速かつ的確に事件事故に使用した製剤の特定が必要とされている。インスリン製剤の成分であるインスリンヒト及びインスリンアナログはアミノ酸21個からなるA鎖とアミノ酸30~32個等からなるB鎖がSS結合でつながった分子量5000以上のペプチドであることから、イムノアッセイ法、HPLCやLC/ESI-MS等で測定されてきた。イムノアッセイ法は抗体の調整、交差反応、多種類分析には不向き等の問題がある。また、HPLCやLC/ESI-MSを用いても、インスリンヒトと分子量が同じインスリンリスプロとの区別は困難である。
【目的】
本研究ではインスリンヒトおよびインスリンアナログの質量分析の一環として、酵素分解することなくアミノ酸配列解析可能なMALDIインソース分解(以後MALDI-ISD)に着目し、国内で販売されているすべてのインスリン製剤の成分であるインスリンヒトおよびインスリンアナログ6種の定性、定量分析方法を開発する。
【意義】
本法は科学捜査では他に類を見ないものであり、全国の犯罪捜査にも貢献できるものである。
【研究過程】
2017年度はインスリン製剤を200~400倍希釈したもの1μLをそのまま試料とし、マトリックスDANを用いたMALDI-ISDによってインスリン製剤成分7種の識別が可能であること示した。また、さらに希釈な試料もチップカラムを用いた前処理方法を用いれば識別可能であることも確認した。本法は迅速かつ簡便なMALDI-ISDを利用してヒトインスリン及びインスリンアナログ6種を識別するもので、従来法では困難であった分子量が同じインスリンリスプロとの識別も可能となり、事件事故に使用した付着物の鑑定において有益な方法であることを示した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2017 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] ヒトインスリン及びインスリンアナログの質量分析2017

    • Author(s)
      永見 信正、伊藤 喜之、新井 久恵、永瀨 晃正、岩屋 啓一
    • Organizer
      日本法科学技術学会
    • Place of Presentation
      中野サンプラザ(東京都)
    • Year and Date
      2017-11-10
  • [Remarks]

URL: 

Published: 2018-12-20  

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