2017 Fiscal Year Annual Research Report
新規カプシドを用いたAAVベクター効率的作製法確立と記憶学習制御
Project/Area Number |
17H00597
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡村 理子 東京大学, 医学系研究科, 技術専門職員
|
Project Period (FY) |
2017
|
Keywords | アデノ随伴ウィルス / Sf9細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
アデノ随伴ウィルス(AAV : adeno-associated virus)ベクターは、非病原性ウィルスで、かつ、神経細胞などの非分裂細胞に効率よく遺伝子導入できるため、非常に有用性が高いベクターである。また、AAVには、多くの血清型があり、その型により組織特異性が存在する。最近、多種の血清型を組み合わせたハイブリッドカプシドが開発された。これを用いて作製されたAAV2/DJは、様々な細胞・組織に高効率で遺伝子導入できることが知られている。当研究室では、これまで、血清型1型(AAV2/1)についてSf9細胞にて大量産生する系を構築した。そこで、今回、ハイブリッド血清型DJ(AAV2/DJ)他についても、Sf9系を駆使した、安価で簡便な高力価ウィルスの作出法の検討を行い、神経機能を高効率で操作するツールの開発をめざした。 まず、新規AAVカプシドのAAV2/DJ、AAV2/2retroについて、Sf9細胞でAAVベクター作製に必要なコンポーネント(カプシドとAAV2複製酵素)を発現させるため、これらのバキュロウィルスを作成した。特に、カプシド3種類(VP1、VP2、VP3)の発現を1つのmRNA上で行うために、最適な開始コドン付近の配列を検討した。またこの時、1種類のバキュロウィルス上で、カプシドと複製酵素を発現させるデュアルカセットの系を用いた。続いて、目的遺伝子を含むバキュロウィルスとの二重感染の割合、及び精製方法を検討し、作製に成功した。次に、作製したウィルスをマウス脳への導入し、発現の確認と発現部位の検討を行った。
|
Research Products
(1 results)
-
[Presentation] Deciphering Ca2+-dependent signaling pathways underlying cognitive processes.2018
Author(s)
Bito H. Kim R, Inoue M, Inokuchi K, Yokoyama T, Sakai K, Miyazawa Y, Ishii Y, Okamura M, Gammon N, Kobari S, Kondo Y, Sakamoto M, Fujii H.
Organizer
第95回日本生理学会大会
Place of Presentation
高松シンボルタワー(香川県・高松市)
Year and Date
2018-03-29
Invited