2017 Fiscal Year Annual Research Report
日常場面と特定場面の日本語会話コーパスの構築と言語・相互行為研究の新展開
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17H00914
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
傳 康晴 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70291458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小磯 花絵 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (30312200)
横森 大輔 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (90723990)
森本 郁代 関西学院大学, 法学部, 教授 (40434881)
高梨 克也 京都大学, 情報学研究科, 研究員 (30423049)
名塩 征史 静岡大学, 国際連携推進機構, 特任助教 (00466426)
黒嶋 智美 玉川大学, 公私立大学の部局等, 助教 (50714002)
遠藤 智子 成蹊大学, 大学直属, 講師 (40724422)
石本 祐一 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 助教 (50409786)
居關 友里子 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (70780500)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | コーパス言語学 / 相互行為言語学 / 研究資源 / 基盤整備 / 相互利用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、(1)新たに構築する特定場面(教授・接客・公的場面)と日常場面を統合した会話コーパスを構築し、(2)これらの多様な場面の会話コーパスの相互利用により、会話行動を多角的・総合的に分析することで、日本人の会話行動に関する言語・相互行為研究に新展開をもたらすことてである。本年度は以下のことを行なった。 ・国立国語研究所で開発中の『日本語日常会話コーパス』の指針に基づき、収録・公開に関わる倫理的なガイドラインをとりまとめた。 ・このガイドラインに基づき、以下のような場面の会話データ計106時間を収録した(うち30時間程度は公開可能):教授場面(武道指導・音楽練習・ゼミなど)・接客場面(理容室・コンビニなど)・公的場面(共同制作・宗教儀礼など) ・これら新規収録データおよび既有データを用いて以下のような言語・相互行為分析を行ない、国際会議や論文集で発表するとともに、年度末に成果発表のシンポジウムを開催した:参与構造・社会的役割・身体配置・意見形成・認識的スタンス・メタファー表現・視覚の相互行為的基盤・環境認知 ・以上を支える研究基盤として、研究用付加情報(談話行為・発話連鎖アノテーション)やコーパス共有環境を試行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・収録・公開ガイドラインやアノテーション基準などの基盤整備が予定通りに進んでいる。 ・特定場面のデータ収録が予定通りに進んでいる。 ・新旧収録データに基づく言語・相互行為研究が予定通りに進んでいる。 ・収録データの転記が完成していない部分があり、来年度重点的に取り組む必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
・特定場面のデータ収録を進めるとともに、既収録データのうち転記が未完成のものについて、転記を進める。 ・類似した場面・研究テーマを持つ分担者同士で、年数回のデータセッションを通じて、共通テーマを発見し、多面的な分析に取り組む。 ・共有・公開可能なデータを選定し、整備し(転記形式の変換・プライバシー保護処理など)、まず研究組織内でデータを共有する(30時間程度)。 ・H31年度以降は、共通テーマを班間にまで広げるとともに、日常場面との比較を通じて、言語・相互行為の多角的・総合的研究を展開する。
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Research Products
(60 results)