2020 Fiscal Year Annual Research Report
Ambient SIMS Technique for Liquid-Solid Interface Analysis
Project/Area Number |
17H01058
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松尾 二郎 京都大学, 工学研究科, 准教授 (40263123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬木 利夫 京都大学, 工学研究科, 講師 (00402975)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 大気圧SIMS法 |
Outline of Annual Research Achievements |
高速重イオンによる“MeV-SIMS法”を用いることで、蒸気圧の高い液体の表面や固液界面の評価が可能となってきた。これまでの知見を活かし、従来法では評価が困難であった固液界面や液相状態を評価する。脱炭素社会の切り札として研究開発が加速しているリチウムイオンバッテリー(LIB)の電解質の評価を行った。 現在用いられているLIBの電解質は、エチレンカーボネートを基剤とする液体であり、この混合液にLiPF6などを混合することでLIBの電解液として機能している。Liはイオン化ポテンシャルが低いため、液相中では100%電離していると考えられているが、イオン化したLi原子の状態は良くわかっていない。また、液体電解質のエチレンカーボネートは有機分子であり、充放電が行われているときにどのような状態でいるのかはよくわかっていない。そこで、MeV-SIMSを使いLiが電解液でどのような状態であるのかをMeV-SIMS法を使って調べた。 大気圧下でカーボン電極上に滴下したカーボネートの表面と電解液が蒸発した後のカーボン電極のSIMSスペクトルを測定したい。Liを有機材料に混合するとLi付加分子イオンとして検出されることが広く知られており、今回の測定でも電解液であるカーボネートにLiが付加した分子イオンが多く検出された。液体からのSIMSスペクトルの特徴である液体分子がクラスターになった2次イオンが多く検出され、大気圧下で電解液表面からのSIMSスペクトルに初めて成功した。目視では液体が確認できないカーボン表面のSIMSスペクトルにも多くのカーボネート由来のピークが検出されており、電極表面とカーボネートは強固に結合していると考えられる。 このように、大気圧下でのMeV-SIMS測定によりこれまで観察することのできなかった電解液表面や電極表面の状態を直接計測することが可能となった。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(16 results)
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[Journal Article] Phonon transport probed at carbon nanotube yarn/sheet boundaries by ultrafast structural dynamics2020
Author(s)
Masaki Hada, Kotaro Makino, Hirotaka Inoue, Taisuke Hasegawa, Hideki Masuda, Hiroo Suzuki, Keiichi Shirasu, Tomohiro Nakagawa, Toshio Seki, Jiro Matsuo, Takeshi Nishikawa, Yoshifumi Yamashita, Shin-ya Koshihara, Vlad Stolojan, S. Ravi P. Silva, Jun-ichi Fujita, Yasuhiko Hayashi, Satoshi Maeda, Muneaki Hase
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Journal Title
Carbon
Volume: 170
Pages: 165-173
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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