2019 Fiscal Year Annual Research Report
Economic development and institutional change in rural communities: comparative institutional analysis using micro-level panel data
Project/Area Number |
17H01653
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
加治佐 敬 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (50377131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 繁樹 国立研究開発法人国際農林水産業研究センター, 企画連携部, 再雇用職員 (30425590)
櫻井 武司 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40343769)
會田 剛史 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センターミクロ経済分析研究グループ, 研究員 (40772645)
樋口 裕城 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (60757269)
橘 永久 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (70301017)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 開発経済学 / 共同体 / 資源管理 / 制度変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
このプロジェクトでは、調査対象として選ばれた4か国6地域で順次現地調査を展開し、収集したデータを分析してゆく計画である。それぞれの地域を担当する調査班が組織されているが、3年目の2019年度は、インド・タミルナドゥ州で水利共同体の調査を開始した。 タミルナドゥの予備調査では、税徴収制度の違いがタンク灌漑施設の維持管理の在り方にも影響しているという示唆を得た。すなわち、既存の研究では経済発展に負の影響をもたらす可能性が高いと主張されてきたザミンダーリ制(代表徴税官が村から税を集める制度)で運営されていた村では、ライーヤートワーリー制(土地の所有者から直接税を集める制度)に比べ、タンク灌漑施設の維持管理という点に限って言えば、村の公共財として比較的継続的に維持管理されてきたという観察を得た。よって、その側面を詳細に検討できる質問票を作成し、調査を実施した。 すでにデータ収集が終わった班(フィリピン、スリランカ、ネパール)ではデータの分析と論文執筆をすすめている。調査は、フィリピンのボホールにおける灌漑調査が残されており、次年度実施に向け準備と計画立案を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたインド・タミルナドゥの調査が進行中であるが、調査を進めてゆく中で政府統計の入手とデータベース化が必要と判断した。政府統計に関連した作業を次年度継続して行うこととした。データ収集の終了した調査に関しては、分析が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
フィリピン・ラグナ州、ネパール、スリランカの担当はデータの分析を進める。インドの担当は、データのクリーニングが終了次第分析に取り掛かる。新規調査としては、フィリピン・ボホール州で各担当班がデータ収集を行う計画である。
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Research Products
(11 results)