2018 Fiscal Year Annual Research Report
Sophisticated indoor context estimation based on real world data
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17H01762
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河口 信夫 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10273286)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | コンテキスト推定 / 屋内測位 / 回転磁石マーカ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,可能 な限り多様な実世界データを用いた認識技術の高度化を行うと同時に,国際コンペティションへの参加や,システム構築などを通じて「利用者の状況を把握できる情報システムに支援された高度な社会」の実現に必要な基礎技術の構築を目的としている.各研究要素を段階的に進捗させることにより,実現性・実用性が高いアルゴリズム開発を行った.具体的には初年度に得られた行動認識技術及び屋内測位技術に関する知見を用い「屋内コンテキスト推定技術」の適用先の調査・検討を継続的に実施した. (1) PDR(歩行者自律測位)については,昨年から実施しているPDRのロバスト化・高精度化のために,深層学習技術を用いた認 識実験を実施した.特に,システムに入力される加速度信号,角速度信号から,その移動経路(移動方向・距離)を直接出力可能なエンドツーエンドの認識についての検討を進める.そのためには,加速度・角速度を入力し,少数の特徴量で表現した後に 、あらためて再現可能とするようなオートエンコーダの構築を検討した. (2) 気圧センサを用いたコンテキスト推定に関する検討を行う.MEMSで実現される小型気圧センサの精度は製品によって大きく異なるため,異なるセンサを用いた精度比較を行い,その活用可能性を検討した. (3) 屋内コンテキスト推定プラットフォームの構築:本研究が目的とする「屋内コンテキスト推定」に関わる国際的な研究討議・交流を行うとともに,国際ワークショップHASCA の開催を支援した.HASCAをUbiComp2018(2018年10月)の併設ワークショップとして開催するとともに研究成果の発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目の研究成果目標である、 (1) PDRのロバスト化・高精度化 (2) 気圧センサを用いたコンテキスト推定 (3) 屋内コンテキスト推定プラットフォームの構築 についてすべて計画通りに実施できた。さらに、屋内測位において、回転磁石マーカを用いた高精度な測位技術を確立できている。
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Strategy for Future Research Activity |
屋内コンテキスト推定技術は,建築物の中や地下街など屋内において利用者の現在の位置や行動,状況といったコンテキストを 認識する技術であり,行動推定・行動支援・健康増進・ナビゲーション・ショッピング支援・マーケティングといった様々な応用があり,幅広い社会活用が期待できる.コンテキスト推定を適切に行うためには,利用者が保持する端末による加速度,角速 度,無線,磁場,気圧といった様々なセンシング情報を高度に統合したロバストな認識の実現が必要になる.2年目に実施した「屋内コンテキスト推定技術」の適用先の調査・検討に関して,可能 な限り多様な実世界データを用いた認識技術の高度化を行うと同時に,国際コンペティションへの参加や,システム構築などを 通じて「利用者の状況を把握できる情報システムに支援された高度な社会」の実現に必要な基礎技術を構築する.具体的には気圧を用いた位置推定や,PDRを用いた行動認識,マーケティング分析などが挙げられる.
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