2017 Fiscal Year Annual Research Report
デザイン保護法制の国際的調和-創作実態を踏まえた世界的なデザイン保護のあり方-
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17H01942
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
麻生 典 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (20708416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 俊文 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (00437766)
村田 健介 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (00551459)
渕川 和彦 山口大学, 経済学部, 准教授 (00711227)
秋田 直繁 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (10708415)
中野 万葉子 西南学院大学, 法学部, 講師 (10761447)
伊藤 浩史 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (20512627)
薮本 将典 慶應義塾大学, 法学部(三田), 准教授 (20566880)
藤 紀里子 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (30315155)
Rademacher C 早稲田大学, 法学学術院, 准教授 (30609772)
知足 美加子 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (40284583)
高田 久実 武蔵野学院大学, 国際コミュニケーション学部, 講師 (90739111)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | デザイン / カード配置法実験 / フランス / 国際的調和 / 一般法と特別法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は申請書記載のように、法学チーム、デザイン学チーム、実験チームの3チームでそれぞれ研究を遂行した。 法学チームは、日米欧のデザイン保護法制について最新の状況を明らかにした。また、アメリカのデザインパテントシステムに対する批判について、欧州の視点からの検討を行った。さらに、3D printingと意匠法との関係について欧州の議論を明らかにした。これらの成果をデザイン学研究特集号25巻2号(通巻98号)「各国におけるデザイン保護法制」として公表した。 また、知的財産法による保護を受けないデザインについての一般法による保護について、フランスにおける寄生行為概念の分析を行い、その内容を公表した。そして、フランスのポワティエ大学よりNicolas Binctin教授を招聘し、同志社大学と早稲田大学にて「無体財産と一般法 - 知的所有の境界線」について研究会を開催して、より概括的にフランスにおける一般法と知的財産法との関係について把握した。 実験チームは、フランスのストラスブール大学において、意匠の類似についてカード配置法による被験者実験を行い、データを収集した。なお、当初はフランスの裁判例での実験を予定していたが、公知意匠との関係が重要であることから、日本の裁判例を用いて実験を行った。その上で、当該実験データを分析し、日本人を被験者としたカード配置法実験の結果との比較を行った。 デザイン学チームは、個々の専門分野において工業デザイン・画像デザインなどの個別具体的デザインについて調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の研究実績の概要のように、各チームがそれぞれの課題について基礎的な調査・分析を行えていることから順調と評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も研究計画に従い、諸外国のデザイン創作実態および創作者の保護ニーズの調査、個別具体的デザインの日本法の歴史的背景の分析法的課題の調査を行う。各チームが個別具体的なデザインについて保護ニーズと法的課題を調査する。
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Research Products
(7 results)