2019 Fiscal Year Annual Research Report
Design of a stent with used for the digestive system to prevent the restenosis and cancer cell growth
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17H02086
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
田中 賢 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (00322850)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 細胞接着 / 細菌付着 / 生体親和性 |
Outline of Annual Research Achievements |
胆管、食道、十二指腸、大腸、膵管などの消化器系の器官は、癌の増殖や結石の生成などによって、内宮が狭窄したり閉塞することがあり、胆汁、食物、食物の消化物が流れにくくなる問題がある。現在、消化器系の器官にステントを留置して、その内腔の狭窄や閉塞を改善することが行われている。しかし、消化器系の器官にステントを留置した場合、時間の経過に伴って、ステント内周面に、大腸菌等の菌が付着し、胆汁等の体液の成分が変性・硬化したり、食物の消化物が付着・変性し、バイオフィルムが生成され、不溶物が発生し堆積していくことで、ステント内腔が閉塞するリスクがある。また、菌の増殖によって、消化器系の器官に炎症が生じるリスクもあった。本研究では、ポリ(3-メトキシプロピルアクリレート)(PMC3A)で被覆ステント内面を表面処理することにより、再狭窄を防止できる消化器ステントの開発に成功した。トリエチルアミンと、3-メトキシ-1-プロパノールを反応させ、3-メトキシプロピルアクリレートを合成する。その後、3-メトキシプロピルアクリレートを、AIBNを用いてラジカル重合させることによりPMC3Aを得た。水和したPMC3Aには、生体親和性の指標である中間水が観測された。PMC3A表面は、フィブリノーゲン、フィブリノーゲン、ビトロネクチンなどのタンパク質の吸着や変性が小さく、細菌の付着、増殖、その後のスラッジ形成抑制がみられることがわかった。PMC3Aは、ステント表面へのコーティング安定性に優れており、時間経過により抗菌剤に対する耐性を獲得した菌が発現して抗菌効果が低下することがなく、また、菌を分解することなく菌の吸着を抑制可能となり、長期間菌の付着抑制効果を持続することができた。また、パイロジェンなどの内毒素の発生を防止することができた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)