2017 Fiscal Year Annual Research Report
System development to realize transillumination and functional imaging of animal body using safe light
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17H02112
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
清水 孝一 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授(任期付) (30125322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 祐次 北海道大学, 情報科学研究科, 助教 (50261582)
犬島 浩 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (60367167)
大貝 晴俊 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (80367169)
浪田 健 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (10571250)
北間 正崇 北海道科学大学, 保健医療学部, 教授 (50285516)
惠 淑萍 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (90337030)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光透視 / 光CT / 近赤外光 / 機能イメージング / 三次元イメージング / 光散乱 / 可視化 / 無侵襲計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、マクロな生体内部の構造情報および機能情報を、光により3次元的に透視イメージングすることをめざし、安全で臨床応用に実用可能なシステムを開発しようとするものである。具体的には、散乱を抑制した透視等の原理を3次元透視法に発展させ、理論解析や光伝搬シミュレーションを通して最適化したプロトタイプシステムを開発するところまでを、本研究の目標とする。初年度の研究は、3次元光透視原理の確立をめざして行われた。具体的成果は次のとおりである。 1.透過型光透視による3次元光透視の実現: 申請者らが開発した散乱抑制原理および点拡がり関数(PSF) による散乱効果抑制原理を集約し、高分解能な透視法に発展させた。また、多方向からこのような高分解能透視像を撮影し、3次元透視像に再構成する方法を開発した。 2.反射型透視による3次元光透視の実現: 後方散乱光の時間分解計測または空間分解計測により深さ方向吸光度分布を推定する方法を考案し、反射型光透視を実現した。透過型では拡散透過光が得られる厚みの生体にしか適用できないが、反射型では厚くとも適用可能である。ただし得られる3次元透視像は、中央部が不可視の一定深さまでのものとなる。 3.光CT法による3次元光透視の実現: 申請者らが考案したCT像再構成法により断層像が得られる。得られた断層面をその法線方向に順次シフトして3次元光透視を実現する方法を開発した。 4.シミュレーション: 生体組織をモデル化し、上記開発手法の有効性をコンピュータシミュレーションにより検証した。 5.研究成果の報告:これらの成果を国内学会や国際シンポジウムで発表しそれらのいくつかは表彰された。また2018年7月の国際会議において基調講演として発表することが決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
生体の光透視では、生体組織における強い光散乱により、体内深部構造の吸光像は顕著にぼけたものとなる。この問題をどう解決するかが、本研究の成否を分ける鍵となる。 我々はこれまで、体内点光源が体表面に形成する光強度の空間分布を点拡がり関数(PSF)として、理論的に導出したPSFを用いた画像演算により散乱効果の抑制を図ってきた。今年度の研究を通し、深層学習(deep learning)により散乱効果を抑制する手法の可能性を見出した。これが有効になれば、ソフトウェアの性能が向上するだけではなく、全システムの開発が加速されると期待される。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に加え、深層学習による散乱効果抑制手法利用の可能性を追求する。
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