2019 Fiscal Year Annual Research Report
ICTによる観光資源開発支援：心理学的効果を応用した期待感向上
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17H02249
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| Research Institution | Chuo University |
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Principal Investigator |
伊藤 篤 中央大学, 経済学部, 准教授 (80500074)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 文博 中央大学, 経済研究所, 客員研究員 (00266264)
上田 一貴 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (10403594)
平松 裕子 中央大学, 経済研究所, 客員研究員 (30649629)
羽多野 裕之 三重大学, 工学研究科, 准教授 (40402531)
東海林 健二 宇都宮大学, 工学部, 教授 (70143188)
原田 康也 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (80189711)
森下 美和 神戸学院大学, グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (90512286)
佐藤 美恵 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00344903)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 観光資源 / BLEビーコン / モバイルアプリ / プロスペクト理論 / マズロー / Zeigernik Effect / 旅行心理学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
日光観光アプリは、旅行者へに提供する情報の最適化を行うために、Zeigarnik Effect、マズローを利用してきたが、今年度は、プロスペクト理論を利用して効果測定を行った。その結果、プロスペクト理論を利用することで、旅行者個人の心理的状況に応じた情報提供が可能となることを確認した。
簡易型脳波センサを利用して、戦場ヶ原、憾満ヶ淵において脳波測定を行った。α波の増加とベータ波の減少を確認し、森林浴の効果を確認することができた。また、本成果を応用し、１泊２日の旅行中に、脳波がどのように変化するのかを調査する実験を行った。対象としたのは、那須における農作業体験を含むグリーンツーリズムである。その結果、新しい体験をすることによって覚醒状態になり, α波の減少がみられ、休憩中や作業をしていない時間ではα波が増加した。このことから、森林浴とは異なるが、農村体験という別の意味での非日常により、ストレスの解消ができたと考えられる。自然が豊かという意味では同じような場所でも、体験によって正反対の結果が出るため、ストレス低減・リラックス（α波増加）なのか、非日常性を楽しむ・自分を覚醒させる（ β波増加）なのか、という目的を明確化することで、旅行の企画や商品設計を的確に行うことを可能とする見込みを得た。
日光における言語景観に関しては、英語の翻訳を中心に写真と翻訳を収集し、経年変化を追った。英語表記の増加が顕著であった。日本語流の英訳もあり、外国人には誤解を招くような表記も昨年度に引き続き多く見られた。その一方、古民家利用の店舗では、日本の伝統と海外（特に欧米）の文化の融合を試みようとする傾向が見られた。
第36回認知科学会全国大会においてオーガナイズドセッション「インバウンド観光客の情報環境（言語景観・意味景観）とのインタラクション：多言語・多文化社会における ICT 支援を視野に」を開催した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
プロスペクト理論に基づくアプリ開発に時間を要したたため、実証実験が4Qにずれ込んだ。しかし、2月からは、コロナで実験ができなくなり、１月の２回のみとなったため、十分なデータ収集を行うことができなかった。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は、以下の方針で研究開発を進める予定である。
（１）戦場ヶ原ビーコンのバージョンアップ：ビーコンに装着した太陽電池モジュールを交換し、日陰での発電効率の向上を図る。また、防水性能を向上し、気温差や豪雨に耐えるようにする
（２）戦場ヶ原アプリの表示内容を、最新の案内看板に合わせてアップデート：現在、環境省が看板のアップデート（表示内容のアップデートと日英表示）を行っており、これに対応する
（３）戦場ヶ原アプリへのプロスペクト理論の導入：日光参道アプリにおいてプロスペクト理論の有効性が確認されたので、これを戦場ヶ原アプリにも導入し、効果を測定する
（４）日光参道での追加試験：日光参道アプリでのプロスペクト理論の効果測定が十分でないため、追加試験を行う
（５）言語景観：コロナによる外国人観光客の減少の影響を調査する
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Research Products
(17 results)
