2019 Fiscal Year Annual Research Report
アウタースペース/インナースペース/インタースペース・アートの美学
Project/Area Number |
17H02286
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
前川 修 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (20300254)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩崎 秀雄 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00324393)
古賀 一男 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 名誉教授 (30089099)
水野 勝仁 甲南女子大学, 文学部, 准教授 (30626495)
大橋 完太郎 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (40459285)
森 公一 同志社女子大学, 学芸学部, 教授 (60210118)
松谷 容作 國學院大學, 文学部, 准教授 (60628478)
岩城 覚久 近畿大学, 文芸学部, 准教授 (60725076)
増田 展大 立命館大学, 映像学部, 講師 (70726364)
真下 武久 成安造形大学, 芸術学部, 准教授 (10513682)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 美学 / 宇宙 / メディア / バイオアート / 脳科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の実績は第一に、これまで行われてきた先行するスペース・アート研究を継承し、それを深化させ、なおかつ拡大させる理論言説のプラットフォームを形成した点である。そのためにスペースアートを3つの可能性へと分岐させ(アウタースペース/インナースペース/インタースペース・アートの3つ)、このうち現在の、インタースペース・アートと呼ぶことのできるアート実験や実践の可能性を明瞭に取り出す試みを行なった。 第二に、こうした宇宙からの極限的=リミナルな視点は、現在のグローバル・アートというある種の「閉鎖的」な環境に風穴をあけるメタ的な視点、つまり、19世紀以来の、生命と感性学との動的な結びつきをもう一度現在の技術環境の中で考察する視点を立ち上げることにもなった。 第三に、本科研を通じて、美学という人文系領域の研究をその外部領域(生物学や脳科学など)と折衝させることで、新たな文理融合型の研究言説の起点を生み出したことである。その方法として、本研究は、スペース・アートへのアプローチを「自然・生命」という側面、「映像メディア」という側面、「知覚・脳科学」という側面に分岐させると同時に、こうした3つの問題系を立体的に組み合わせ、広範なアート実践を、これまでのアートに対する思考のスペース(宇宙=余地)と捉え、原理的に討究する可能性も提示することができた。 第四に、現在の映像環境で生じつつある知覚経験の変容を、作品制作およびそれをめぐる議論のフィードバックを通じて、より具体的に把握する場を構築した。このことも、実績の重要な部分である。以上が本科研の4つの研究実績である。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(16 results)