2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ICNALE-Dialogue: Analysis of L2 English Learners' Spoken Dialogues
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17H02360
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
石川 慎一郎 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (90320994)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 学習者コーパス / 発話コーパス / 対話 / 国際比較 / アジア圏英語学習者 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人英語学習者の最大の課題は発話力の絶対的不足である(石川, 2016)。L2 発話力は独話力と対話力に区分できるが,従来の研究は独話の分析に偏りがちで,大規模なコーパスデータに基づく国際比較の観点からの日本人学習者の対話力分析は事実上存在しない。 そこで,本プロジェクトにおいては,日本を含むアジア圏 10 か国及び英語圏において,同一トピックに基づく学習者・母語話者の自然対話を体系的に収集し,世界最大のアジア圏学習者自然対話コーパス ICNALE-Dialogue を開発するとともに,構築したコーパスを用いて,アジア圏学習者による対話の言語特性分析を行うことを目的としている。 プロジェクトの初年度となる2017年度においては,(1)先行研究の整理,(2)インタビュープロトコルの策定,(3)日本人学習者100名へのインタビューの実施,(4)英語母語話者20名へのインタビューの実施,(5)収集したインタビューの書き起こし,(6)書き起こしデータの整形,(7)収集データをまとめたICNALE Spoken Dialogue Babyのダウンロード版公開,(6)インタビュー参加者を対象としたTOEIC S/Wテストの試験実施,が予定通り終了した。また,プロジェクトに関連する研究発表および論文発表を10本以上行った。 アジアに特化した大規模自然対話コーパスは世界初となるもので,学習者研究のブレークスルーをもたらす潜在性を含む。引き続き,データの収集を体系的に進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
プロジェクトの初年度となる2017年度においては,(1)先行研究の整理,(2)インタビュープロトコルの策定,(3)日本人学習者100名へのインタビューの実施,(4)英語母語話者20名へのインタビューの実施,(5)収集したインタビューの書き起こし,(6)書き起こしデータの整形,(7)収集データのダウンロード版公開が予定通り終了した。また,プロジェクトに関連する研究発表および論文発表を10本以上行った。以上より,進捗については(2)と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本プロジェクトでは,アジア圏でデータを収集していく予定であるが,現在(2018年5月3日)のところ,韓国・パキスタン・インドネシアで収集同意がとりつけられている。今後は他の国とも粘り強く交渉を続け,データ収集につなげていきたい。
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