2017 Fiscal Year Annual Research Report
ヨーロッパにおける地霊論の系譜と記憶の積層化に関する宗教社会史的研究
Project/Area Number |
17H02404
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
立石 博高 東京外国語大学, その他部局等, 学長 (00137027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 暁夫 日本女子大学, 文学部, 教授 (00186264)
伊東 剛史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (10611080)
篠原 琢 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20251564)
千葉 敏之 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (20345242)
林 佳世子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (30208615)
金井 光太朗 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40143523)
相馬 保夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90206673)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ヨーロッパ史 / 都市史 / 建築史 / 地霊論 / 宗教学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画「ヨーロッパにおける地霊論の系譜と記憶の積層化に関する宗教社会史的研究」は,人間の土地に対する執拗な情念(パトス)こそが歴史の重要な動因であるとの認識に立ち、ヨーロッパの歴史社会を対象に、この「土地への情念」と社会構造や歴史展開との因果関係を,地霊論(ゲニウス・ロキ)という思想の系譜を掘り起こしつつ,追究しようとするものである。 計画初年度にあたる平成29年度は,まず6月17日に第1回国内研究会を東京外国語大学(学長室)にて開催し,本計画のメンバーで全体の研究スケジュールを確認し,個別の研究計画について各自報告を行なった。今年度は研究班A・Bの活動を最優先とし,地霊に関する文献を広く渉猟しながら、研究の基盤作りを行なう方針を確認した。また,メンバーのうち3名(金井・立石・伊東)が、個別課題の遂行にあたって必要となる史料・碑文調査を現地で行なった。平成31年度にムルシア(セゴビアから変更)にて現地調査とワークショップを開催する準備のため、まず立石がムルシアに出張し、現地文書館及び現地研究者との打ち合わせを行なった。また、3月にムルシアからムルシア大学のグロリア・ラ・ペーニャ氏(Gloria Lapena Gallego:la Universidad de Murcia)を招聘し、3月27日に本学海外事情研究所にてワークショップ(Public space as a source of memories. The heritage of Madinat Mursiya through the walking-picture book)及び第2回国内研究会を開催するとともに、今年度の調査結果の報告を行なった。さらに、来年度に行なう予定のローマ(ナポリから変更)でのワークショップの準備を、分担者の北村が中心となって行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、申請時に立てた計画内容にほぼ沿う形で研究が進捗し、分担者の海外調査も順調に実施され、年度末には国内研究会だけでなく、平成31年度に国際ワークショップを開催する予定のスペイン・ムルシア市から、現地での組織運営を依頼する研究者を迎えて研究会を開催し、意見交換をすることができた。また、これら1年目の成果の一端を、論文・学会報告・著書のかたちで公刊することもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
第2年目にあたる平成30年度は,初年度の成果のうち,とくに基礎研究項目についての確認と認識の共有のために,6月までに第3回国内研究会を東京外国語大学で開催する。さらに同研究会の場で,個別研究の進捗状況についての報告とともに,来年2月に予定している国際ワークショップ(ローマ)のための準備と役割分担を決定し、北村を中心に準備を進める。また、夏期には,分担者のうち2名(千葉・林)が個別研究のための海外現地調査を行なう。2月には「地霊論の国際比較」をテーマとする第1回国際ワークショップをローマにて開催し、地霊論に関する意見交換をするとともに、ローマとその近郊において実地調査や関連資料の収集を行なう。平成31年度のムルシア・ワークショップに向けては、昨年度に引きつづき、立石が中心となって準備を進める。年度末には,第4回国内研究会を沖縄で開催し,現地専門家から専門的知識の提供を受けつつ,第1回国内実地調査を行なうとともに、1年間の成果の報告と、次年度以降へ向けた準備(人や会場の手配)について確認する。
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Research Products
(10 results)
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[Book] 移動者の中世2017
Author(s)
高橋 慎一朗、千葉 敏之
Total Pages
256
Publisher
東京大学出版会
ISBN
9784130203067
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[Book] 詳説世界史研究2017
Author(s)
木村 靖二、岸本 美緒、小松 久男
Total Pages
576
Publisher
山川出版社
ISBN
9784634030886
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