2020 Fiscal Year Annual Research Report
Building a Research Field on War and Society of Japan
Project/Area Number |
17H02584
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野上 元 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (50350187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 明 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (00381145)
柳原 伸洋 東京女子大学, 現代教養学部, 准教授 (00631847)
蘭 信三 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (30159503)
渡邊 勉 関西学院大学, 社会学部, 教授 (30261564)
福間 良明 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70380144)
山本 昭宏 神戸市外国語大学, 外国語学部, 准教授 (70644996)
一ノ瀬 俊也 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 教授 (80311132)
木村 豊 大正大学, 心理社会学部, 専任講師 (70769059)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 戦争社会学 / 戦争と社会 / 戦争体験 / 戦争の記憶 / 軍事社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年2月頃から明らかになったコロナ禍により、研究実施計画は大きく混乱した。現在ではオンライン会合などの方法により、状況をうまく運用することができているが、当初は様々な研究会が中止され、調査も進められなかった。研究会合も行えず、メールのやりとりでそれぞれの進捗を確かめ合うだけであった。 そうしたなか、戦争社会学研究会のオンライン研究例会「渡邊勉『戦争と社会的不平等』合評会」が11月に企画され、浜井和史氏(帝京大学)と岩井八郎氏(京都大学)が同書にコメントを付け、、著者である渡邊がリプライを行ったほか、野上は司会を務めた。 刊行物としては、野上が『戦争社会学研究』第4号に「戦争社会学が開いた扉」を執筆した。戦争が起こっていた2000年代に戦争社会学の試みが始まり、本科研の問題意識とつながるよう展開してゆく軌跡を描いたものである。また7月には、福間と野上がメンバーとして加わるミリタリー・カルチャー研究会による『ミリタリー・カルチャー研究 データで読む現代日本の戦争観』(青弓社)も刊行されている。調査に基づくミリタリー・カルチャー研究の分析やその手法は本科研に対する大きな示唆となった。 9月には、山本による編著『近頃なぜか岡本喜八 反戦の技法、娯楽の思想』が刊行された。映画監督岡本喜八を論ずるものではあるが、その作品と生涯をみると「戦争と社会」というテーマが浮かび上がってくる。同書では「はじめに」および「第1章 映画監督・岡本喜八の誕生――「カッコイイ戦争」のインパクトとその背景」「終章 青い血とコロナウイルス――軍事とメディアによるスペクタクル」を山本が、「第2章 「フマジメ」な抗い――喜劇へのこだわりと「正しさ」への違和感」を福間が、「第4章 誰とともに何と戦う?――「内戦」を描く岡本喜八」を野上が執筆し、岡本喜八から戦後日本の戦争(体験・記憶)と社会の関係を論じている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年末、とくに2020年2月頃から明らかになったコロナ禍により、研究計画が大きく混乱している。実施予定であった社会調査は更に遅れ、メールでの情報交換、オンライン研究会で研究計画を実施するしかなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
オンライン状況を前提にしたかたちで研究計画を考え直す。オンラインによる研究会合、および社会調査もオンライン調査により進めることとする。
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Research Products
(16 results)