2017 Fiscal Year Annual Research Report
Developing Active Leaning for Kindergarten Teacher Training through Play/Drama/Theatre Continuum
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17H02709
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
小林 由利子 東京都市大学, 人間科学部, 教授 (50245297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椛島 香代 文京学院大学, 人間学部, 教授 (00383307)
花輪 充 東京家政大学, 家政学部, 教授 (10572711)
木村 浩則 文京学院大学, 人間学部, 教授 (40315271)
中島 裕昭 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (50217725)
早坂 信哉 東京都市大学, 人間科学部, 教授 (60406064)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 保育者養成 / 遊び / 演劇 / アクティブ・ラーニング / 演劇的手法 / ドラマ / 教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
仮説「保育者養成のための遊び/ドラマ/演劇連続体によるアクティブラーニング型授業プログラム」Vir.1を実施し、日本乳幼児教育学会の個人発表(小林)と自主シンポジウム(小林・椛島・木村・花輪)においてそれまでの研究成果を発表した。前者において、ヴァージニア・G・コウスティの「遊び/ドラマ/演劇連続体」の考え方を明らかにした。後者において、学生がアクティブラーニングを経験するときにまず「聞く」ということが重要であることを指摘した。さらに、小林は「聞く」ことに着目した演劇的手法を用いたアクティビティをデモンストレーションした。これらと平成29年度の演劇手法とアクティブラーニングを用いた授業実践に基づき、仮説「保育者養成のための遊び/ドラマ/演劇連続体によるアクティブラーニング型授業プログラム」Vir.2を開発した。 プログラムを開発するためにイタリアのボローニャで開催された「乳幼児期のための演劇と文化国際フェスティバル」の調査を実施し、最新の乳幼児のための演劇の情報を取集した。さらに、乳幼児のための演劇作品についての討議し、乳幼児のための演劇の特徴が、演劇作品と子どもの遊びが融合していることを明らかにした。さらに、イタリアの保育者を対象にした遊び/ドラマ/演劇連続体の考えに基づきながら演劇的手法を用いたアクティブ・ラーニング型のワークショップを小林・椛島・花輪が実施し、好評を得た。その結果、来年度もワークショップを実施するように依頼された。日本だけでなくイタリアでも共通のプログラムと教材を使用することも可能であることが明らかになった。 オーストラリアのウーロンゴン大学教育学部附属Early Yearsにある探索型子ども博物館であるディスカバリー・スペースを調査し、ごっこ遊びを通して学ぶ重要性と「遊び/ドラマ/演劇連続体」の考え方が共通していることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に「保育者養成のための遊び/ドラマ/演劇連続体によるアクティブラーニング型授業プログラム」Vir.1を実践し、修正を加えて、「保育者養成のための遊び/ドラマ/演劇連続体によるアクティブラーニング型授業プログラム」Vir.2を開発することができた。 さらに、この研究の途中経過を日本乳幼児教育学会において個人発表(小林)と自主シンポジウムにおいて研究の成果を示すことができた。また、文京学院大学人間学部紀要に「演劇手法を活用したアクティブ・ラーニングの可能性-保育者養成における授業事例を中心に-」(小林・椛島・木村・花輪)が掲載され、研究成果を示すことができた。イタリアのボローニャの「第14回乳幼児期のための演劇と文化国際フェスティバル」において、イタリアの保育者を対象にした「遊び/ドラマ/演劇連続体」の考えに基づく演劇的手法を導入したアクティブ・ラーニング型のワークショップを実施し、研究成果を示すことができ、次年度へ継続することができた。 海外実施調査(イタリア、スウェーデン、UK、オーストラリア)から、演劇的手法を用いて、「遊び/ドラマ/演劇連続体」の考え方に基づく実践例について調査することができ、仮説プログラムに反映させることができた。また、研究にかかわる最新の情報を収集し、教材研究をすることができた。 日本乳幼児教育学会の個人発表・自主シンポジウムと日本演劇学会において、研究成果を発表することができた。 実践するときに、学生対象にした事前事後質問紙調査を実施する予定であったが、4月当初に質問紙を完成できなかったので、次年度に実施することに変更した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度に開発した「保育者養成のための遊び/ドラマ/演劇連続体によるアクティブラーニング型授業プログラム」Vir.2を3大学で実践し、振り返りを行い、修正して、平成29年度に「保育者養成のための遊び/ドラマ/演劇連続体によるアクティブラーニング型授業プログラム」Vir.3を開発する。 保育者をめざす学生を対象にした授業において、仮説プログラムVir.2の事前・事後に実施する質問紙を作成し、統計を用いて分析する。実施した質問紙調査を検討し、平成30年度末までに改訂版質問紙を作成する。 平成30年度中に開発している仮説プログラムとスウェーデンの乳幼児のための演劇にかかわるセミナー/ワークショップ研修会を東京都・神奈川県・埼玉県内の保育者養成教員および保育者を対象にして、東京都市大学夢キャンパスで実施する。 平成30年8月18-23日にスウェーデンのストックホルムで開催されるストックホルム市立劇場マリオネット劇場創立60周年記念国際フェスティバルを調査し、最新のパペット(人形劇の人形)を使ったドラマ/演劇技法と「遊び/ドラマ/演劇連続体」との関係性について検討する。さらに、フィンランドとイタリアの最新の乳幼児のための演劇の特徴について調査すると同時に、プログラムに必要な教材を収集する。 ニュージーランドのカンタベリー大学の保育実習担当者であるリンダ・ボイドにインタヴューし、遊びをベースについて保育実践のための保育者養成プログラムと「ラーニング・ストーリー」という保育の記録・考察・評価についてインタヴューする。これらの調査を「保育者養成のための遊び/ドラマ/演劇連続体によるアクティブラーニング型授業プログラム」Vir.3に反映させる。日本乳幼児教育学会と日本演劇学会でこれまでの研究成果を個人発表と自主シンポジウムおよびフォーラムで発表する。
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Research Products
(16 results)