2017 Fiscal Year Annual Research Report
Relation between structure of spaces and analysis
Project/Area Number |
17H02849
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木上 淳 京都大学, 情報学研究科, 教授 (90202035)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相川 弘明 北海道大学, 理学研究院, 教授 (20137889)
桑田 和正 東北大学, 理学研究科, 教授 (30432032)
日野 正訓 京都大学, 理学研究科, 教授 (40303888)
角 大輝 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (40313324)
秋山 茂樹 筑波大学, 数理物質系, 教授 (60212445)
宍倉 光広 京都大学, 理学研究科, 教授 (70192606)
熊谷 隆 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (90234509)
梶野 直孝 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (90700352)
白石 大典 京都大学, 情報学研究科, 講師 (00647323)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | フラクタル / 解析学 / ラプラシアン / 熱核 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者木上は、自己相似集合などのフラクタルをモデルとした距離空間の partition とその上の weight function の理論について研究を進めた。特に、weight function に適合する距離が存在するための必要十分条件は、partition と weight function から決まる距離空間の resolution がグラフの距離に関して Gromov の意味で hyperbolic であることを示した。さらにその場合には、グラフの hyperbolic 境界ともとの距離空間が同相となり weight function から決まる距離は、いわゆる visual metric と一致することも示した。また、weight function の理論の応用として、resolution の horizontal な subgraphs が定める p-energy の臨界指数が Ahlfors regular conformal 次元と一致することを示した。さらにこの事実を用いて、Sierpinski carpet などのフラクタル上のラプラシアンから決まるスペクトル次元と Ahlfors regular conformal 次元の関係を明らかにした。 分担者白石は、一様全域木やパーコレーションといった統計物理に背景を持つマルコフ性を持たない確率モデルが、漸近的な意味で独立性を持つという性質をカップリングの手法を用いて証明することに成功した。 分担者相川は、半径一定の容量密度平均の下限を考え,半径が大きくなったときの極限が0か1しかないことを距離測度空間に対して示した。 分担者熊谷は、広い範疇のsubordinatorから作られる一般化された分数冪時間微分熱方程式の弱解の存在と一意性、そして解の確率論的表現について解析し、その熱核の精密な上下評価を導出した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度であったため、発表論文の件数は多くないが国際研究集会での招待講演の数などからみても、研究は順調に進展しつつあるといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度は、おおむね順調に研究が進展したので、それを受けて申請時の研究計画、本年度の交付申請書に記した研究計画に基づいて粛々と研究を進展させる。
|
Research Products
(20 results)