2019 Fiscal Year Annual Research Report
Quantum phase transition in topological insulators induced by coherent surface phonons
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17H02908
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
長谷 宗明 筑波大学, 数理物質系, 教授 (40354211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齊藤 雄太 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (50738052)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | トポロジカル絶縁体 / フォノン / フェムト秒レーザー / スパッタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、トポロジカル絶縁体(Topological Insulator: TI)における低波数ベクトル領域のコヒーレント表面フォノンを高感度に観測し、表面における電子―フォノン相互作用に関する知見を得ることを目的としている。また、大振幅コヒーレントフォノン励起によるTIのバンドギャップ変調の可能性を探り、フォノンによるトポロジカル絶縁体―ノーマル絶縁体間の量子相転移の観測を目指している。 今年度は、最終年度ということで、以下の2点について主に取り組んだ。 (1)昨年度に引き続き、Sb2Te3の3次元TI薄膜試料表面からの微弱な表面第二高調波(SHG)信号の検出を試みたところ、非常に小さいながらもSHG信号が検出出来た。しかしながら、信号雑音比が悪く、マグネトロン・スパッタリングで成膜しているSb2Te3薄膜の結晶性改善を行った。その結果、スパッタリングターゲットの混晶比の依存性を調べることで、配向性が向上することが分かった。この結果は論文としてまとめて報告した。さらに強いSHG信号の観測には、さらなる結晶性改善が必須であると考えており、今後も継続していく予定である。 (2)Bi1-xSbx合金の薄膜試料作製を行い、混晶比xの値に依存してトポロジカル絶縁体あるいはワイル半金属になり得る可能性をコヒーレント光学フォノン観測から調べた。その結果、x=0.5付近において単純な合金散乱では説明出来ないようなフォノン散乱が存在することが分かった。この結果については応用物理学会で口頭発表(コロナの影響により講演会自身は中止された)するとともに、論文執筆をほぼ終えており、国際学術雑誌に投稿する予定である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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