2017 Fiscal Year Annual Research Report
高分子鎖の絡み合いと架橋の相違性を利用した高伸縮・高強度材料の創製とデバイス応用
Project/Area Number |
17H03109
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
上原 宏樹 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (70292620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山延 健 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (40183983)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 分子鎖絡み合い / 架橋 / 高分子 / 伸縮 / デバイス |
Outline of Annual Research Achievements |
超高分子量樹脂を溶融状態から延伸すると、分子鎖「絡み合い」が応力を伝達して配向化するとともに、解きほぐしが起こって伸びきり結晶化するため、高強度繊維や膜が得られる。一方、シリコーン樹脂等のエラストマー材料も応力を伝達する「架橋」点を有するが、これは延伸しても解消されず、収縮して延伸前の状態に戻る。本研究では、これら分子鎖絡み合いと架橋の相違性を利用することにより、低荷重では柔らかくて数倍まで伸び縮みでき、かつ、それ以上の歪みでは高荷重に耐えられる高伸縮・高強度材料を創製する。さらに、これに電子配線や回路を組み込むことにより、伸縮しても性能が変わらず、かつ、繰り返し使用が可能なストレッチャブル・デバイスを開発し、生体計測分野やロボット分野等に応用することを目指した。 高い溶融粘度を有する超高分子量ポリエチレン(UHMW-PE)を用いて原反フィルムを調製し、さらに、この上に架橋シリコーンを被覆した。UHMW-PEの溶融延伸においては、分子鎖絡み合いが応力を伝達して均一変形する。同様に、非晶性のエラストマー層でも架橋によって均一変形するため、両層は一体となって延伸された。しかしながら、絡み合いは延伸過程で解きほぐされるのに対して、架橋は残存するため、その違いが歪み解放後の収縮率の差となって現れてアコーディオン構造が形成された。この際、シリコーン架橋とUHMW-PEの配向結晶化を同時進行させて、製膜工程の簡略化と生産性向上を図った。具体的には、UHMW-PEフィルム表面に上記の未架橋シリコーン/架橋剤の混合ペーストを均一塗布後、150℃に昇温して架橋と延伸を一度で行った。この際、一軸延伸のみならず(、二軸延伸も試みる。また、UHMW-PE層/シリコーン層の厚み・比率・層数(表裏の両面をUHMW-PE層でサンドイッチする3層構造等)や延伸比を変えて製膜を行い、これを冷却後、歪み開放によってアコーディオン構造膜を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
想定通りのアコーディオン構造膜が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、「蒸着描画による金属回路形成とストレッチャブル・デバイス化」、「伸縮過程におけるインピーダンス測定」を行って、デバイスとしての繰り返し耐性も評価する予定である。
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Research Products
(54 results)
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[Journal Article] Tetraalkoxyphenanthrene-Fused Hexadecadehydro[20]- and Tetracosadehydro[30]annulenes: Syntheses, Characterizations, Electronic Properties, and Self-Assembly2017
Author(s)
Nobutaka Takahashi, Shin-ichiro Kato, Minoru Yamaji, Masahiko Ueno, Ryunosuke Iwabuchi, Yui Shimizu, Masashi Nitani, Yutaka Ie, Yoshio Aso, Takeshi Yamanobe, Hiroki Uehara, Yosuke Nakamura
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Journal Title
J. Org. Chem.
Volume: 82
Pages: 8882-8896
DOI
Peer Reviewed
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