2017 Fiscal Year Annual Research Report
新規な階層的な多孔構造を有する複合材料の創製と応用
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17H03114
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宇山 浩 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70203594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麻生 隆彬 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (50548378)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | バクテリアセルロース / モノリス / ポリアクリロニトリル / 電気二重層キャパシタ / 複合材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は新規な階層的な多孔構造を有する複合材料の創製・構造制御および機能化を目的とする。積層構造を有するバクテリアセルロース(BC)に着目し、BC存在下にポリマー溶液の粘弾性相分離を行うことで、マクロにはBCの積層構造(2D構造)、ミクロにはBC由来のセルロースナノファイバー(CNF)と相分離により得られる高分子多孔質体(モノリス)骨格からなる3D/3D構造を有する複合材料の合成を目指す。具体的にはBCゲルとポリアクリロニトリル(PAN)モノリスのユニークな特徴を融合した階層構造を有する炭素材料(BC-PAN AC)の作製と、そのEDLC用電極への応用を検討した。また、BC-PAN ACの構造が電極材としての特性に与える影響を調べた。前駆体であるBC-PANは溶媒置換法ならびに熱誘起相分離法を用いて作製した。次にBC-PANを空気中で200度以上の温度で不融化した後、CO2/Ar(25/75 vol%)混合気体中で1000度、1時間賦活することでBC-PAN ACを得た。SEM像より、BC-PANはBCのネットワーク構造とPANの共連続多孔構造が絡み合った構造と、BC由来の積層構造からなる階層的な三次元構造を有していることが分かった。電気二重層キャパシタ(EDLC)特性をCVにより評価したところ、BC-PAN ACはPAN-ACと比べて、高走査速度時においてもボルタモグラムの形状が理想形である長方形型を維持しており、面積も大きいことから高速応答性に優れていた。定電流充放電試験より放電曲線の傾きから両極比容量を算出したところ、BC-PAN ACはPAN-ACと比べて大電流時における容量維持率が高いことが分かり、CVと同様の結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画通りにBCゲルとPANモノリスを用いて、3D/3D多孔質複合材料の合成と焼成・賦活により得られる特異な多孔質炭素の電気化学的特性評価を行った。特異な3D/3D多孔質複合材料に由来する電気化学的特性を見出しており、所期の目的をほぼ達成した。また、ポリマー種の拡張を中心に二年目の計画の一部を前出しで実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に計画通りに研究を実施できたので、二年目は計画通りに初年度の計画継続(電気化学的特性の詳細な検討)とBCゲル中でのモノリス形成ポリマー種の拡張を実施する。
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Research Products
(11 results)