2019 Fiscal Year Annual Research Report
Interaction between ferroelastic domain wall movement and oxygen-ion migration in mixed conducting oxides
Project/Area Number |
17H03407
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
荒木 稚子 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (40359691)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 一永 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50422077)
荒居 善雄 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (70175959)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 強弾性 / 混合伝導体 / イオン伝導 / 燃料電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,以下の5点を中心に研究を進めた.(①酸素欠損と破壊,②強弾性ドメイン配向と力学特性,③応力下でのイオン伝導,④原子スケールでの変形機構,⑤他材料への展開) ①様々な酸素欠損量を持つ混合伝導体LSCFを作製した.電気的特性および破面観察・解析にもとづき,酸素欠損の不均一生成に伴う化学応力発生による破壊現象を明らかにした. ②様々な強弾性セラミクスについて,高温下で応力負荷しつつ降温することにより,ドメインの制御を試みた.ドメイン構造の微細化を確認するとともに強弾性特性が大きく変化することを明らかにした. ③直流分極法により高温・応力下での混合伝導体LSCFのイオン伝導率の測定に成功した. ④LSCFと同じく強弾性体でイオン伝導性を示すLGOについて,原子スケールでの変形機構を理解するために分子動力学法(MD)による変形解析を行った.ペロブスカイト構造内の酸素不整合が変形挙動に影響をおよぼすことを明らかにした. ⑤LSCFと同じくペロブスカイト構造を有する純イオン伝導体で擬弾性を示すことが明らかになっているLLMOについて,正確に擬弾性を評価するために,優れた強度を有する試料の作製を行った.また,力学・拡散MD解析を行うためのモデル作成を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
幅広い視点から研究を進めることにより,強弾性ドメイン等を有する電子・イオン混合伝導体およびイオン伝導体の変形機構を明らかにすることができた.応力下でのイオン伝導測定に成功した.
|
Strategy for Future Research Activity |
実験で得られた応力下でのイオン伝導について詳細な考察を行うとともに,酸素不整合とイオン拡散についてさらなる解析を行う.また他の材料系における変形・伝導機構の解明を行う.
|