2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of large scale numerical wave tank by the harmonic polinomial cell method
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17H03501
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
谷澤 克治 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (70373420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒田 貴子 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (00415811)
宝谷 英貴 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (30636808)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | HPCM / 非線形数値造波水槽 / スパース行列 / 繰り返し解法 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度にあたり、HPCM(Harmonic Polynomial Cell Method)のコード開発を進め、大規模計算への適用を始めた。大規模計算では節点数が数万を超える。試計算でフルマトリックス形式で解くべき方程式をメモリー上に格納して行列の性質を調べたところ、0以外の要素数が1%以下の極めてスパースな行列であることが分かった。このままではメモリーの効率も、行列演算の効率も悪い。そこで、HPCMの行列に適した解法の開発を先に行うことにした。本研究の目的はHPCMによる大規模数値造波水槽の開発である。BEMではフル行列になるが、自由表面条件を線形化して解く場合、逆行列を計算して保存しておくことで自由表面運動の時間発展を高速に演算できた。一方、HPCMではスパース行列となるため、フルマトリックス形式で逆行列を求める解法は、メモリー的にも計算負荷的にも非常に効率が悪い。一方、非線形自由表面条件を課し、波の非線形相互作用によるフリーク波の発生等の計算を行うためには、行列を時間ステップ毎に更新する必要はあるため、スパース行列で、逆行列を保存する必要がないHPCMが有利である。そこで、HPCMのスパース行列に適した繰り返し計算法を念頭に、行列解法を検討した。検討は(1)メモリー効率の良い0以外の行列要素のメモリー上への格納方法。(2)繰り返し計算による解法、の両面から行った。また、並列化による計算時間の短縮についても検討し、並行して40コアの計算機等を整備した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、三次元HPCMの開発に着手する予定であったが、HPCMの行列が極めてスパースであることが分かり、三次元計算コードを開発するには、先にHPCMに適したスパース行列の解法を開発した方が効率的であると判断した。少し遠回りではあるが、この方が三次元コード開発時の試計算のスループットが良くなり、結果として本研究期間内に予定通り開発を終わらせることができると考えている。行列演算ライブラリー等に使えるソルバーが無いか探したが、HPCMで使えそうなソルバーが見つからず、新規開発することになったため遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、HPCMに適した疎行列の解法を開発している。メモリー上への格納方法と繰り返し計算法のコーディングに手間がかかっているが、今年度前半には実用的なソルバーを完成させ、これを用いて三次元HPCMの開発に移行する計画である。その後は過去の研究で開発した数値造波水槽のBEMによる計算エンジンを、今回開発するHPCMに載せ替えることで、効率的にHPCMによる大規模な非線形数値造波水槽を開発を進める予定である。
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