2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of neutron resonance absorption thermometry aimed at practical application to industrial usage
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17H03515
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加美山 隆 北海道大学, 工学研究院, 教授 (50233961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 博隆 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (30610779)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 非破壊・非接触温度測定 / 中性子共鳴吸収 / 中性子イメージング / 小型中性子源 / 熱外中性子 |
Outline of Annual Research Achievements |
作動中機械部品の温度測定は、実働中の機械製品の安全性向上に直結すると考えられるが、既存の方法では非接触の物体内部温度測定は難しい。中性子共鳴吸収分光法(N-RAS)は、原子核による共鳴的に吸収される中性子のスペクトルを測定し、その形状の解析から非接触・非破壊で物体の内部温度を測定する手法である。本研究ではこの手法の特性を利用して、共鳴核種を温度センサーとして機械部品に設置し、非破壊でその温度を決定する手法の開発を進めてきた。 研究最終年度である令和2年度は、前年度までに構築した、共鳴吸収スペクトルの温度変形を中性子輸送シミュレーション計算により再現し、そこから中性子共鳴吸収スペクトルの特徴量と温度の関係の検量線を作成する全く新しい解析法を、実際に運動している中性子共鳴吸収核種の温度測定に適用することで、本手法の評価を実施した。試料は半径20㎜、高さ20㎜の円筒上を約20rpmで回転している状態で、70Hzで運転している加速器からの中性子パルスと試料の回転は汎用的な利用を想定しているため同期を取っていない。 296Kの解析値を基準にして検量線と比較した結果、室温から573Kまでの実験結果は直接熱電対により測定した試料温度と平均して6Kの確度でよく一致していた。この温度領域でも回転している物体の温度については従来のフィッティング解析で300K以上の誤差が出るため、本研究で新しく構築した温度解析法により運動中の物体の中性子による非破壊・非接触温度測定法は実用化に大きく近づいたと考えられる。一方で、673K以上の温度で測定値が検量線から大きく離れてしまう事象が観測されたことから、高温状態測定時の信頼性をさらに詳細に検証する必要がある。現状では測定体系の装置分解能やシミュレーション時の温度依存性モデルの問題が考えられている。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)