2017 Fiscal Year Annual Research Report
Actin-based model of synaptic plasticity
Project/Area Number |
17H03557
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
白尾 智明 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20171043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花村 健次 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40361365)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ドレブリン / アクチン線維 / シナプス / PSD-95 / 神経細胞培養 / 超解像顕微鏡観察 / 生体に光子顕微鏡観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
海馬CA1等に見られるシナプス可塑性では、NMDA受容体活性化を介してPSD-95などのscafold proteinの変化、神経伝達物質受容体のトラフィッキングの変化などが誘導され、シナプスの伝達効率が変わるが、この際のアクチン細胞骨格系の制御メカニズムはまだ完全には解明されていない.本研究では、コフィリンとドレブリンのバランスによって決定されると考えられる安定アクチン線維に着目して、スパイン内アクチン動態モデルを作成し、シナプス可塑性の制御メカニズムに組み込むことにより、シナプス可塑性の全体像の解明に寄与することを目指した。 本年度は、実験の再現性を高めるために、ラット海馬から作成した初代培養用解離神経細胞を約100万個/バイアルで凍結保存し、以後の実験ではこの細胞を融解後、使用した。その結果、従来よりも再現性の高いデータが取れることが確認された。次に、バンカー法を用いて初代培養神経細胞を作成し、ドレブリン、アクチン線維のスパイン内微小局在を超解像顕微鏡で明らかとした。また、我々が独自に開発したハイコンテントイメージング解析法を用いて、ドレブリンとPSD-95のスパイン内での集積度を計測することを試みた。その結果、樹状突起に沿ったクラスター密度を再現性良く測定することに成功した。 野生型および遺伝子組み換えマウスの子宮内で胎仔脳に、tdTomatoとGFPと融合したドレブリンあるいアクチンをエレクトロポレーションで遺伝子導入した。成熟後、ツーフォトン顕微鏡を使って生体内におけるドレブリンやアクチンの動態を可視化することに成功した。 また、第1回ドレブリン研究会を平成31年3月8日に、群馬大学で開催した。個々の登壇者からの発表に対して、会場から大変活発な議論がおこり、ドレブリン研究の現状と将来に向けての重要な会議となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定より遅れている計画がある半面、次年度の計画を先取りして始めることができた計画もあり、全体として、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定に沿って計画を推進する予定である。
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