2017 Fiscal Year Annual Research Report
コラーゲン分泌と小胞体出芽ドメインの形成に関与する新規膜複合体の機能解析
Project/Area Number |
17H03651
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
齋藤 康太 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (60549632)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 分泌 / コラーゲン / 小胞体 / ER exit site |
Outline of Annual Research Achievements |
小胞体で合成された分泌タンパク質は、小胞体上の特別なドメインであるER exit siteからCOPII被覆小胞に積み込まれ小胞体から出芽し分泌される。一方でコラーゲンをはじめとした分子は小胞体内でCOPII被覆小胞に比べ巨大な複合体を形成するため、通常の小胞には入りきらない。よってコラーゲンの分泌には、特殊な機構が必要である。 研究代表者は、これまで、コラーゲンの積荷受容体としてcTAGE5/TANGO1L/Sec12複合体,およびcTAGE5/TANGO1S/Sec12複合体を見出し、両者が低分子量Gタンパク質Sar1を活性化することで、協調してコラーゲンの分泌を担うことを明らかにしてきた(Cell, 2009; MBC, 2011;JCB 2014;MBC 2016a;MBC2016b)。 さらに最近、TANGO1LおよびTANGO1Sのそれぞれに、ER exit site形成の初期にはたらく因子であるSec16が直接的に結合することを明らかにし、TANGO1がSec16と協調して足場タンパク質としてはたらくことで、ER exit siteの形成にも関与することを提示してきた(JCB, 2017; Front Cell Dev Biol, 2017)。 本年度は、TANGO1複合体がリン酸化修飾されることを見出し、リン酸化修飾によってER exit siteの形成能が変化する可能性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、 TANGO1複合体がリン酸化修飾されることを見出し、リン酸化修飾によってER exit siteの形成能が変化する可能性を明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、リン酸化によるER exit site構成変化の意義についてを中心として、さらに解析を加える。具体的には、キナーゼを同定し、リン酸化がどのような生理的環境において行われているかを解明する。
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Research Products
(13 results)