2018 Fiscal Year Annual Research Report
In vivo genetic manipulation and analysis of neuronal nociceptive circuits in the brain
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17H04114
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
古江 秀昌 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20304884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神野 尚三 九州大学, 医学研究院, 教授 (10325524)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 生理学 / 痛覚回路 / 鎮痛 / 情動 |
Outline of Annual Research Achievements |
意識・精神、認知・想起などヒト高次脳機能が如何に疼痛と密接に関わるかを解明する事は、疼痛の発現・慢性化の機構や、痛みを主訴とする複雑な病態を理解する上で極めて重要であり、近年明らかにされてきた脊髄など中枢性の感作とともに中心的課題である。本研究では、高次脳機能を司る大脳新皮質の痛みと辺縁系の痛みに着目し、その痛みに対するこれら領域の神経機構を前年度に引き続き継続・展開した。今年度は特に、痛みの情動に関与する機構、前帯状回における機構を重点的に解析した。 開発を行ったin vivo標本を用いた電気生理学的記録法を用い、生理的な感覚刺激に伴う前帯状回の神経活動を捉えた。予め頭部固定用チャンバーを固定し、覚醒下にin vivoパッチクランプ法やin vivo細胞外記録法を用いて前帯状回の神経活動を解析した。ホールセルパッチクランプ記録法による電位固定下に興奮性シナプス後電流を記録し、その振幅や発生頻度などシナプス伝達機構の解析を行った。また、単一ニューロンにおける自発性の発火頻度を記録・解析すると、覚醒下では錐体細胞において自発性の発火がみられた。次いで、細胞外記録によるマルチユニットを記録し、吸入麻酔薬の深度を変えて神経活動の変化を解析した。麻酔深度を深くすると、同期した自発性のバースト状の発火がみられた。ホールセルパッチクランプ記録法による膜電位変化の解析ではup-stateやdown-stateの頻度も麻酔深度に応じて変化した。次いで、皮膚への生理的な感覚刺激に対する応答を観察すると、後肢機械的刺激に伴って発火頻度が一過性に増加するなど感覚刺激に伴う特有の応答が観察されたため、感覚刺激に対する前帯状回の応答特性やその発現機構の解析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
脳活動の調節や疼痛に関連する神経機構の解析が進むなど、研究は概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究成果を発展させるとともに、当該研究計画を遂行する。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Stimulating muscarinic M1 receptors in the anterior cingulate cortex reduces mechanical hypersensitivity via GABAergic transmission in nerve injury rats.2019
Author(s)
Koga K, Matsuzaki Y, Migita K, Shimoyama S, Eto F, Nakagawa T, Matsumoto T, Terada K, Mishima K, Furue H, Honda K.
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Journal Title
Brain Research
Volume: 1704
Pages: 187-195
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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