2019 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of nitrogen fixing property and overgrowth mechanism of toxic cyanobacteria in view of environmental behavior of molybdenum
Project/Area Number |
17H04588
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 学 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 特任准教授 (30598503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長濱 祐美 茨城県霞ケ浦環境科学センター(湖沼環境研究室、大気・化学物質研究室), 湖沼環境研究室, 技師 (00618506)
菊地 哲郎 茨城県霞ケ浦環境科学センター(湖沼環境研究室、大気・化学物質研究室), 湖沼環境研究室, 技師 (50453965)
伊藤 紘晃 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 助教 (80637182)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 毒素生産性藍藻類 / 湖沼 / 微量金属 / 主要金属 |
Outline of Annual Research Achievements |
国内外の淡水湖沼において採取した、藻類・水試料(合計59試料)について、基礎水質項目、微量金属濃度、栄養塩濃度、有機物濃度、毒素濃度、16s rRNAメタバーコーディングによる藍藻組成ならびに毒素濃度(ミクロシスチン濃度)を測定した。藍藻組成としては、MicrocystisやClylindrospermopsis、Anabaena等が主として検出された。藍藻毒濃度ならびに各種水質濃度データを用いて、ランダムフォレストにより藍藻毒と水質・環境因子の関係性を調べた。その際、目的変数を藍藻毒濃度(対数変換値:ln MC)とし、説明変数を種々の水質データ(微量金属、栄養塩など)より選定した。水質パラメータとして、Chl-a、Cu、Fe、Ni、Ca、Mg、Kが選出され、毒素発生予測モデルを作成した。ランダムに分割されたデータ群に対してモデルの予測精度検証を行った結果、予測精度の評価指標であるRSRは0.56を示し、機械学習モデルの精度は十分高いことが示された。以上に加え、Partial Dependence Plotから目的変数ln MCと関連の高い説明変数が微量金属類の中でもFeやNi、Caであることが明らかとなった。この結果は、前年度に得られた室内培養試験での毒素生産に及ぼす微量金属の影響とも整合性がある結果となった。以上より、毒性藍藻類の異常増殖の解決に資する流域・湖沼水質管理として、従来から重要視されてきた窒素やリンなどの主栄養塩(環境水質基準)のみならず、微量金属や主要金属などの微量元素の湖内動態・流域起源などにも着目していかなければならないことが示唆された。微量金属の中では、Fe、Ni、Cu、Znが重要であり、また主要金属ではMgやCaが重要であると考えられるが、構築された機械学習モデルは、毒素生産を誘発する水質状況かどうかの判断材料の一つとして活用できると考えられる。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)