2019 Fiscal Year Annual Research Report
最隔離大洋島ハワイにおける生物多様性創出・維持機構の解明
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17H04607
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井鷺 裕司 京都大学, 農学研究科, 教授 (50325130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野田 雄介 京都大学, 農学研究科, 准教授 (70578864)
伊津野 彩子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (80816249)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 生物多様性 / ゲノム解析 / 島嶼生態系 / 形態形質 / デモグラフィー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、7月21日から28日にカウアイ島、2月23日から3月2日にマウイ島において、調査と試料採集をおこなった。各島では、それぞれ2つの標高トランセクトを設定し、各トランセクトで3ヶ所以上でサンプリングを行った。各地点では20個体のハワイフトモモについて、樹高、変種型、生育環境、生育地の緯度経度を記録した。採取した試料は、室内で、葉の形状や重量、トライコーム量、虫瘤の数などの形質測定を行った後、遺伝分析と化学分析のために持ち帰った。採取したサンプルの一部については標本を作製し、米国国立植物園の標本庫に納めた。なお、研究試料は、米国国立公園およびハワイ州野生生物森林保全局からの許可を得て採取し、米国農業局による検疫認証を受けて持ち帰った。本課題を通じて、ハワイ諸島の主要島におけるハワイフトモモ集団のサンプリングを完遂することができた。 ハワイ諸島主要4島に生育するハワイフトモモ12サンプルについてゲノム配列を解読し、塩基多型解析を行ったところ、形態形質によらず、島ごとに異なる遺伝的特徴を持つことが示唆された。今後、本研究を通して網羅的に得られた、ハワイフトモモの種内多型遺伝解析用の試料を対象に解析を進め、各島で見られる形質多型の遺伝的メカニズムや形質多型の由来と種内分類群の起源と変遷を明らかにする。 ハワイ諸島主要4島の様々な集団における、ハワイフトモモの葉面積、葉形状、重量・面積比、含水率、トライコーム量、虫瘤の数などの形質データを整備した。今後、それぞれの場所の気候要因等も含めて解析を行い、形質の多様化における要因を明らかにしていく予定である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)