2020 Fiscal Year Annual Research Report
Epidemiological and biological analysis on rice bleaching disease occurred in Vietnam
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17H04618
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
岡崎 伸 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40379285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 圭佑 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (20432338)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | イネ / 病害 / 白化病 / LAMP法 / メコンデルタ / ゲノム |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)白化病菌VL1株は主染色体1つと6個のプラスミドを保持している。白化病の原因遺伝子の存在部位を大まかに判別するため、プラスミドを欠失させた変異株を作成してイネに接種し、白化病を誘導するか調査した。その結果、プラスミドpVL1-1(153,568bp)を欠失した変異株において、白化病誘導能の消失が確認された。他のプラスミド欠失株では野生株と同様な白化病が観察された。この結果から、白化病の原因遺伝子がプラスミドpVL1-1に存在していることが示唆された。
(2)白化病菌VL1株が生産する白化病毒素について抽出・精製を試みた。VL1株の培養上清の白化病誘導活性を検討した結果、CMS培地(ショトウ添加ムラシゲスクッグ培地)で培養した場合に、培養上清に白化病誘導活性が認められた。さらに、培養上清を濃縮し、有機溶媒で分画したところ、メタノール抽出画分に活性が認められた。
(3)ベトナムメコンデルタ水田からの白化病菌の単離、ゲノム解析、LAMP法による高感度検出法の開発、について原著論文にまとめ、専門分野の学術雑誌に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
白化病の原因遺伝子がプラスミドpVL1-1に存在していることを明らかにし、原因遺伝子同定のターゲットをpVL1-1に絞り込むことができた。また、白化病毒素を同定するために必要な培地や粗精製の条件検討を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)白化病の原因遺伝子がプラスミドpVL1-1に存在していることを明らかになった。今後はpVL1-1欠失変異株にpVL1-1の部分配列を導入して白化病症状が相補されるか調査することで、白化病原因遺伝子の同定を目指す。 (2)白化病誘導活性があるCMS培地(ショトウ添加ムラシゲスクッグ培地)の培養上清を用いて、種々のカラムや溶媒抽出により分画・精製し、質量分析、NMR等を用いて白化病毒素の同定を目指す。
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Research Products
(1 results)