2017 Fiscal Year Annual Research Report
Pathological investigation and analysis of transboundary swine disease threaten to Japan in south Asia
Project/Area Number |
17H04639
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
山口 良二 宮崎大学, 農学部, 教授 (90150169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乗峰 潤三 宮崎大学, 産業動物防疫リサーチセンター, 教授 (30627667)
菱川 善隆 宮崎大学, 医学部, 教授 (60304276)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 豚コレラ / 豚流行性下痢(PED) / 病理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、目的を達成するために、東南アジアで、常在化している豚コレラ、口蹄疫、高病原性PRRS, 豚流行性下痢症(PED)の豚の越境感染症について病理学的検索のためにそれぞれ研究の打合せを行った。その中心は材料の処理を行う施設の整っているベトナムのベトナム国立農業大学であったが、ミャンマーのイエジン獣医大学、タイの大学、マレーシアのプトラ大学でも行った。しかし、タイや、マレーシアでは発生が少なく、特にベトナムで、発生した豚コレラの材料採取、遺伝子解析、病理解剖所見、病理学組織学的解析について打合せを行った。高病原性のPRRSについて一度は解析したので、今回は豚コレラについての調査、材料の採取、解析について下準備した。豚コレラが発生したら発症豚を材料として購入し病理解剖を行い、そのまとめを学会報告又は論文にしていく。また、ミャンマーでも材料採取中である。PEDはベトナムで蔓延しているが、多種多様の株が存在し10年以上治まらない。日本でも2013-15年に大発生した。ベトナムでの調査を適切にするために日本での発生について詳細に調査し論文に記載した。 また、入手困難な抗豚コレラウイルス抗体、抗口蹄疫ウイルス抗体作製のための、組換え抗原作成に着手している。これは病原体の輸入は困難なため、発生国、すなわち、この場合施設が整っているベトナムで実施するための打合せを行った。ウイルス組換え蛋白を大腸菌で産生させ、精製後、マウスに接種してミエローマ細胞と融合させてハイブリドーマを作成してモノクローナル抗体を産生させる。 さらに、病理標本作製に未精通の東南アジアの国で材料を処理するので、解析可能なきれいな標本作製の処理方法を詳細教授しトレーニングする。標本のクオリティーを保つため、試薬や処理方法、処理時間を、改善した上で、材料を採取しなければならない。研究推進の一環である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は東南アジアで常在化している豚コレラ、口蹄疫、高病原性PRRS, 豚流行性下痢症(PED)の豚の越境感染症について病理学的検索することである。東南アジアでの拠点は施設の整っているベトナムのベトナム国立農業大学で、今回の研究目的のために研究の打合せを行い十分に、病理学的調査・研究ができることを確認した。手始めにベトナムでアウトブレークする豚コレラについて、ベトナム、発生した豚コレラの材料採取、遺伝子解析、病理解剖所見、病理学組織学的解析について打合せを行った。豚コレラについての最初は調査、材料の採取、解析について下準備した。豚コレラの病気が発生したら発症豚を購入し病理解剖を行い、材料はそのまとめを学会報告又は論文にしていく。また、ミャンマーでも材料採取中である。PEDの日本での発生調査については論文に記載した。 また、入手困難な抗豚コレラウイルス抗体、抗口蹄疫ウイルス抗体作製のための、組換え抗原作成に着手しているが、病原体の輸入は困難なため、発生国、すなわち、この場合、施設も整っているベトナムで実施するため、プライマーを準備して、大腸菌に組み込ませてウイルス蛋白を産生させる打合せを行った。蛋白精製後、マウスに接種してミエローマ細胞と融合させてハイブリドーマを作成してモノクローナル抗体を産生させることも打ち合わせた。実際に抗体産生までにはかなりの時間を要する。3-5年かかる可能性がある。 さらに、病理標本作製に精通していない東南アジアの国で材料を処理するので、解析に耐えうるきれいな標本作製の処理方法を詳細教授しトレーニングをする打合せを行った。研究推進の一環として標本のクオリティーを保つために、試薬や処理方法、処理時間を、改善した上で、材料を採取しなければならないために、その打合せも行った。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、東南アジアにおいて常在化している豚コレラ、口蹄疫、高病原性PRRS, 豚流行性下痢症(PED)の豚の越境感染症について病理学的検索する。東南アジアでの拠点は施設の整っているベトナムのベトナム国立農業大学で、研究の打合せを十分に行って病理学的調査・研究ができることを確認したので、ベトナムでアウトブレークする豚コレラについて、ベトナムで、発生した豚コレラの材料採取、遺伝子解析、病理解剖所見、病理学組織学的解析をする。調査、材料の採取、解析について、豚コレラが発生したら病理解剖を行い、材料について病理組織学的に検索する。また、抗原分布も免疫組織学的に調べる。 また、入手困難な抗豚コレラウイルス抗体、抗口蹄疫ウイルスモノクローナル抗体作製のための、組換え抗原作成に着手する。病原体の輸入は困難なので、発生国で施設も整っているベトナムで実施する必要がある。プライマーを準備して、大腸菌に組み込ませてウイルス蛋白を産生させる準備を行う。 さらに、病理標本作製に精通していない東南アジアの国で材料を処理するので、解析に耐えうる標本作製の処理方法を詳細教授しトレーニングをする。研究推進の一環として標本のクオリティーを保つために、試薬や処理方法、処理時間等を改善する。
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