2019 Fiscal Year Annual Research Report
Save the collections of Friedrich Julius Bieber: to clarify the Ethiopian history among people who have no letters in the early twentieth century
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17H04775
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
吉田 早悠里 南山大学, 国際教養学部, 准教授 (20726773)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アーカイヴズ / デジタル化 / 史料 / F.J.ビーバー / エチオピア |
Outline of Annual Research Achievements |
3年目にあたる2019年度は、前年度より継続して、F.J.ビーバー資料群のうち、F.J.ビーバーの孫にあたるK.ビーバー氏の個人蔵資料の整理を行った。K.ビーバー個人蔵資料のなかでも文書資料は、ほぼ大半が筆記体で書かれており読解が困難なことから、それぞれの文書の内容把握に想定以上の時間を要しており、今後も作業の継続が必須である。K.ビーバー個人蔵資料のうち、絵葉書資料や写真資料などは既にデジタル化とメタデータの作成が完了していることから、それらの資料のデジタルデータをインターネット上で国際的に公開・共有するためのデータ準備に取り組んだ。 また、2019年6月15日~6月19日にオーストリアに渡航し、オーストリア科学アカデミー・デジタル人文学センターが主催の国際ワークショップ「Anthropology in digital research ecosystem -the needs of anthropologists for data management and digital archiving」にて、「Establishing digital archives of the F. J. Bieber collections and the future impact on the Kafa people in Ethiopia」と題した口頭発表を行った。デジタル人文学に関しては、さまざまなディシプリンで行われてきたが、文化人類学においては未だ議論が乏しい。こうしたなかで、デジタル人文学における文化人類学の潜在性と可能性について議論した。 これらの研究成果については、国内外の学会・ワークショップで発表を行った。また、複数の学術雑誌、書籍にて論考を公刊した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オーストリア科学アカデミー・デジタル人文学センターとの研究協力のもとで、本研究の成果であるデジタル画像とメタデータをインターネット上での公開・共有にむけて、着実にデータ準備を進めることができた。以上から、全体として順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
オーストリア国立図書館が所蔵するF.J.ビーバーの文書資料の翻刻を継続するとともに、K.ビーバーによる個人蔵資料のデジタル・アーカイヴズ化に取り組む。特に、K.ビーバー個人蔵の文書資料について、文書の内容をもとに分類して分類番号を付与し、デジタル化を進めていく。
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Research Products
(7 results)