2017 Fiscal Year Annual Research Report
自己校正型ロータリエンコーダを利用した大口径三次元絶対形状測定システムの開発
Project/Area Number |
17H04901
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
近藤 余範 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (10586316)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 平面度 / オートコリメータ / オプチカルフラット / 回転振れ / 三次元形状 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,角度測定に基づく形状測定機を開発した。従来二次元(ライン)形状に限定された形状測定装置に試料回転ステージを搭載し、放射状に取得した各ライン形状から三次元形状を算出するシステムを構築した。ただし、各ライン形状測定結果は、最小二乗直線からの偏差量(真直度形状)であり、回転ステージのアンギュラ振れに伴い、各ライン形状の相対角度関係は不明である。そこで、円周測定に基づく各ライン接続法を構築した。円周形状の測定方法は、ペンタミラーを回転中心からある半径位置に移動し、ペンタミラーの走査軸(X軸)と直交したY軸方向の測定対象表面の局部傾斜角度を測定する。そして、ステージを回転し、円周接線方向の局部傾斜角度分布を測定する。ただし、円周測定の結果には、回転に伴うアンギュラ振れが加わる。そこで、試料台の裏面中央にミラーを設置し、もう一台のオートコリメータを用いて回転テーブルのアンギュラ振れを補正する。得られた局部傾斜角度分布を積分することにより、円周形状が得られる。放射状のライン形状は、円周測定結果との交差点データより相対角度関係が決定できる。 新たな三次元形状測定システムの検証のため、実際に,低熱膨張セラミックス製オプチカルフラットのφ300 mmの範囲の平面度測定を実施した。平面度はPV値131.7 nm、RMS値で26.0 nmであった。提案接続手法の検証のため、産総研が保有する平面度フィゾー干渉計で同一のオプチカルフラットを測定した。平面度はPV値131.2 nm、RMS値で26.4 nmであった。異なる測定原理であるフィゾー干渉計と1 nm以下(PV値比較)で一致した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
角度測定に基づく三次元形状測定システムを構築し、異なる原理の干渉計測との比較測定結果から、構築システムの妥当性も確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
曲率を含めた開発装置による絶対形状測定精度の検証を実施し、開発装置による自由曲面の三次元形状測定測定の不確かさを求める。接触式三次元測定装置や球面干渉計、平面干渉計などとの比較測定を実施し、開発装置の妥当性を示す。
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Research Products
(6 results)