2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17H05008
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
近藤 侑貴 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (70733575)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 幹細胞 / 細胞運命 / 時空間制御 / 維管束 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、維管束幹細胞を題材に、運命の時空間的な制御機構を明らかにすることを目的とした。まず、維管束分化誘導系VISUALを用いた深部イメージングから葉の向背軸情報が幹細胞の木部・篩部細胞分化運命に重要であることを見出し、中でも背軸側因子であるYABBY3の運命決定への関与が示唆された(Nurani et al., 2020, PCP)。この情報をもとに、分化誘導時にLCM法を用いて葉の向軸側と背軸側にわけてトランスクリプトーム解析をおこない、ある植物ホルモンのシグナル制御に関わる因子が背軸側特異的に発現することが明らかとなった。実際にこのホルモン量をコントロールすることで幹細胞の運命を自在に操作することができるようになった。 一方でこれまでの研究から、転写因子BES1の機能欠損体bes1では、幹細胞分化が抑制され、分化誘導系VISUALにおいて木部・篩部細胞の形成がおこらないことが知られている。このbes1変異体の表現型抑圧スクリーニングから、幹細胞分化を促進する遺伝子を新たに2つ同定することに成功した。そのうち1つは概日周期に関わるものであり、維管束幹細胞分化制御が空間的だけでなく時間的にも制御される可能性が示唆された。 当初の計画とは異なる形ではあるが、時空間の情報が幹細胞の分化運命を制御していることが明らかとなった。位置情報についてはホルモンとの関連性が強く示唆された一方で、空間情報についてはどのような経路を介して幹細胞の運命を制御しているかは明らかとなっていない。本研究を通して手掛かりは多数得られたので今後、遺伝子発現解析や遺伝学のアプローチから明らかにしていきたい。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] WIND1 has a potential to orchestrate pleiotropic responses after wounding2020
Author(s)
Akira Iwase, Yuki Kondo, Anuphon Laohavisit, Arika Takebayashi, Momoko Ikeuchi, Keita Matsuoka, Masashi Asahina, Nobutaka Mitsuda, Ken Shirasu, Hiroo Fukuda, Keiko Sugimoto
Organizer
第61回日本植物生理学会年会
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[Presentation] BES/BZR 転写因子の競争的な関係が幹細胞維持の堅牢性を向上させる2020
Author(s)
古谷朋之,齊藤真人,内村悠,野﨑翔平,宮川拓也,佐竹暁子,島津舜治,矢守航,田之倉優,福田裕穂,近藤侑貴
Organizer
第61回日本植物生理学会年会
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