2020 Fiscal Year Annual Research Report
Field survey on Impact of living environments on brain, cardiovascular, respiratory and locomotive system, and co-benefit evaluation of disease and long-term care prevention
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17H06151
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
伊香賀 俊治 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (30302631)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
満倉 靖恵 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (60314845)
小熊 祐子 慶應義塾大学, スポーツ医学研究センター(日吉), 准教授 (00255449)
福永 興壱 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (60327517)
星 旦二 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 特任教授 (00190190)
伊藤 史子 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 教授 (80297613)
苅尾 七臣 自治医科大学, 医学部, 教授 (60285773)
星出 聡 自治医科大学, 医学部, 教授 (90326851)
藤野 善久 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (80352326)
久保 達彦 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (00446121)
中村 裕之 金沢大学, 医学系, 教授 (30231476)
福島 富士子 東邦大学, 看護学部, 教授 (80280759)
鈴木 昌 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (70265916)
渡辺 麻衣子 国立医薬品食品衛生研究所, 衛生微生物部, 室長 (00432013)
白石 靖幸 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (50302633)
安藤 真太朗 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (60610607)
川久保 俊 法政大学, デザイン工学部, 教授 (50599389)
山川 義徳 京都大学, オープンイノベーション機構, 客員教授 (80447945)
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Project Period (FY) |
2017-05-31 – 2022-03-31
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Keywords | 住宅断熱 / 住宅温熱環境 / 健康寿命 / コホート調査 / 介入調査 / 健康便益 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では住環境(住宅や地域)の改善によるCo-Benefitである健康寿命延伸効果に着目し、大規模なフィールド調査と追跡・介入調査によって、住環境が脳機能、血圧、循環器系疾患、呼吸器系疾患、運動能力、要介護状態など健康に及ぼす影響を定量的に明らかにし、我が国の住宅と健康ガイドライン策定、住環境対策を含む健康政策の科学的な根拠を提示しつつある。 2020年度の主な調査対象地は、高知県(梼原町)、愛媛県(伊予市)、広島県(広島市)、大阪府(高槻市)、熊本県(熊本市)、東京都(板橋区、新宿区)などである。青壮年期、中年期を対象とした調査では、自宅環境と居住者の健康(客観指標: 家庭血圧、睡眠状態、体温、身体活動量、心拍等)との関連の検証に加え、オフィスでの知的生産性の検証を行った。日中の知的生 産性はオフィス環境そのものの影響のほか、前日の自宅での睡眠・休息が影響するため、良質な自宅・オフィスの環境がもたらす相乗効果に関する被験者実験を行った。また、自宅と自宅以外の環境の相乗効果は幼・少年期にも存在するため、幼稚園・小中学校での活発な身体活動と自宅での良好な睡眠が及ぼす病欠確率と学習効率への影響を調査・分析した。環境側の調査項目としては温湿度、一部調査で光・音・空気環境、カビ・ダニ測定等を行った。 なお、新型コロナ感染拡大のために、高知県梼原町民を対象とした数年経過後の脳MRI撮像・分析、身体能力・認知能 力測定、住宅温熱環境・血圧・活動量測定などの追跡調査に関しては、JSPSに対して2021年度への繰越を申請し、許可された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナ感染拡大のために、下記3点以外については、おおむね計画通り進捗した。 1) 2020年度に実施予定であった高知県梼原町民を対象とした数年経過後の脳MRI撮像・分析、身体能力・認知能力測定、住宅温熱環境・血圧・活動量測定などの追跡調査を最終年度の2021年度に延期せざるを得なかった。予算の繰越しを認めていただき、2021年度末までに無事調査と基礎集計まで完了した。本格的な分析は、本研究終了後に継続・論文化を予定している。 2) 特別擁護老人ホームへの立ち入りが制限され、虚弱高齢者の追跡調査を断念せざるを得なくなった。これまでの調査結果の分析で学術論文にまとめた。 3) 本科研費の研究課題をメインテーマとして、第9回エネルギー・環境住宅国際会議(実行委員長:伊香賀俊治)を慶應義塾大学で、ニュージーランド、イギリス、スウェーデン、中国から基調講演者を招き、同時通訳付きで市民公開シンポジウムを併催で、2020年11月23日から25日に開催予定であったが、中止せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナ感染拡大のために、高知県梼原町民を対象とした数年経過後の脳MRI撮像・分析、身体能力・認知能 力測定、住宅温熱環境・血圧・活動量測定などの追跡調査に関しては、2021年度に繰り越して実施予定である。これまでの調査結果は学会口頭発表は順次行っているが、ようやく査読付き学術論文に投稿できる段階になったので2021年度に鋭意投稿し、採択を目指す。
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Remarks |
2020年度分として、調査記録動画を4本、上記Websiteに掲載し、研究成果の社会還元に努めた。
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Research Products
(35 results)