2019 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of higher-order-epigenetic modification machineries and development of potential novel therapeutics in severe virus infection
Project/Area Number |
17H06179
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Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
今井 由美子 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 医薬基盤研究所 ワクチン・アジュバント研究センター, プロジェクトリーダー (50231163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久場 敬司 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (10451915)
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Project Period (FY) |
2017-05-31 – 2022-03-31
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Keywords | ウイルス感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、ウイルス感染に伴う宿主高次エピゲノムの変動、ウイルスと宿主エピゲノムの相互作用を解析し、高次エピゲノム作動原理を明らかにし、これらを基に遺伝子欠損細胞・マウス、変異ウイルスなどを駆使して、高次エピゲノム変化がウイルス感染症の病態形成や重症化につながる分子基盤を解明する。次いで、重症化につながるエピゲノム修飾を同定し、早期診断・先制医療への応用の可能性を探る。さらに病態形成に関与するエピゲノム修飾に関しては、これを標的とした抗インフルエンザ薬の候補化合物の探索を行う。以上を通して、未だ救命に繋がる有効な治療法のない重症ウイルス感染症に対する新規治療戦略確立のための学術的基盤情報の獲得を目指す。 当該年度は、前年度の研究成果を発展させて、ウイルス感染に伴った高次エピゲノム変化を誘導する分子メカニズムに関して、最近染色体構造タンパク質としても注目されているコヒーシンの役割を検討した。さらに、がんや慢性呼吸器疾患といった宿主側の因子が、インフルエンザウイルス感染症の病態に及ぼす影響を高次エピゲノム変化の観点から解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は、前年度の研究成果を発展させて、ウイルス感染に伴った高次エピゲノム変化を誘導する分子メカニズムに関して、最近染色体構造タンパク質としても注目されているコヒーシンの役割を検討した。さらに、がんや慢性呼吸器疾患といった宿主側の因子が、インフルエンザウイルス感染症の病態に及ぼす影響を高次エピゲノム変化の観点から解析した。また、これまでの検討から明らかになったウイルスタンパク質と相互作用するヒストンメチル化酵素に関して、研究協力者と協力しながらこれらの結晶構造解析を行う準備を進めた。またこれまでにエピゲノム関連化合物のライブラリーを用いたスクリーニングで同定したウイルスの増殖を抑える化合物に関して、マウス感染モデルを用いてそのin vivoでの効果を検証した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で同定したヒストンメチル化酵素に関して、ウイルスタンパク質との相互作用が病態形成にかかわるクロマチン3D構造変化の起点になっているので、同相互作用は抗インフルエンザ薬の創薬標的になりうる。当初これらの相互作用タンパク質が同定された場合はその結晶構造解析を研究協力者の協力を仰ぎながら進める計画であった。そこで今後大阪大学蛋白質研究所の中川博士と連携して結晶構造解析を進める。それを基にin silicoでこれらの相互作用を阻害するような化合物のスクリーニングを進め、抗ウイルス薬開発の可能性を探る。 また、本研究においてこれまでにインフルエンザの病態形成に関わる宿主細胞のヒストン修飾変化はがんや慢性肺疾患を有するヒトでは既に変化が見られていることが分かった。今後そのようなエピゲノム変化がどのようなメカニズムでウイルス感染症の重症化に関与するかを明らかにし、重症化を予測するバイオマーカーとしての可能性を検討する。
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Research Products
(17 results)
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[Journal Article] B38-CAP is a bacteria-derived ACE2-like enzyme that suppresses hypertension and cardiac dysfunction2020
Author(s)
Minato T, Nirasawa S, Sato T, Yamaguchi T, Hoshizaki M, Inagaki T, Nakahara K, Yoshihashi T, Ozawa R, Yokota S, Natsui M, Koyota S, Yoshiya T, Yoshizawa-Kumagaye K, Motoyama S, Gotoh T, Nakaoka Y, Penninger JM, Watanabe H, Imai Y, Takahashi S, Kuba K
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 11(1)
Pages: 1058
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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